冬といえばシクロクロス。老舗の関西シクロクロスをはじめ、今や全国各地でシクロクロスレースが大盛り上がりですね。輪行マイスターも10数年前からシクロクロスを冬場の楽しみの一つにしております。
シクロクロスの魅力は何と言って、身近なところで短時間に強い負荷を体に与えることができて、パワーだけではなく、テクニカルな障害物を上がりっぱなしの心拍数の中で集中力を切らさず最後まで継続できるかというところ。一見落車が多く危険なように思われますが、ロードレースよりもスピードが遅く、地面は硬いアスファルトではなく土や芝・砂なので、転倒してもそれほど大きなダメージにはなりにくいのです。周回コースで展開も速く、抜いた抜かれた、つるっと転倒することも多く、ギャラリーとして観ていて楽しいのも人気の一つです。
この日(2018/1/13)はシマノのおひざ元、堺みなとグリーン広場というところで、関西シクロクロス2017-18シーズン第8戦が開かれました。実はこの会場、私の自宅から高速に乗ると40分ほどで到着してしまう、個人的にアクセスナンバーワンの会場です。
もう一度シクロクロスレースはどんなものかご紹介します。まずは自転車。ロードバイクと同じようなドロップハンドルで700cの車輪ですが(もちろん例外もあります。)、ロードバイクよりも1.5倍くらい太いブロックパターンのタイヤをはいて、空気圧は1/3以下の1気圧ちょっとから2.5気圧程度と超低圧。ブレーキはキャリパーブレーキではなく、昔のMTBのようなカンチブレーキかVブレーキ、最近はディスクブレーキが主流になりつつあります。ギアは2x11が主流ですが、最近はフロントギアがシングルで、リアに巨大なローギアをつけるもの人気です。フロントをシングルにする理由は、変速トラブルを回避できることにあります。
フレーム素材はロードと同じく、クロモリ、アルミ、カーボンがあります。ごくおおざっぱに言うと、クロモリは木造建築、アルミは中世ヨーロッパ建築、カーボンは近代ハイテク建築といった感じでしょうか。それぞれに良さがあり、単純に優劣を判断できるものではありません。
シクロクロスレースにはさまざまな障害物があります。
一見走りやすい路面に見えても、実際走ってみると泥で滑りやすかったり、ぬたぬただったり、芝生の下の小石でパンクしやすかったり、鹿のう○こだらけだったり、一筋縄ではいきません。他にも自然の地形を生かした急坂や土手の階段、川渡など、会場によって主催者が工夫を凝らした障害物を楽しむことができます。
ロードのクリテリウムのようにスピードが速くないのと、大集団ができにくいため、前の選手の風よけで楽に走れるということもほとんどありません。つまり、踏みっぱなしです。
実力に合わせてカテゴリーが細分化されており、およそ1レース30分。より競技時間の短い女性クラスやキッズクラスも、もちろんあります。上位クラスになると、40分、60分と長くなります。世界選手権も60分です。上のクラスで走るためには、今のクラスで1位か2位でゴールして昇格する必要があります。せっかく昇格しても、次のシーズンの成績が悪いと「降格」になりますので、油断できません。
この日輪行マイスターはM2にエントリー。一つ前のレースで成績が良いとシード扱いとなり、最前列からスタートできますが、今シーズン初エントリーの私は主催者による抽選の結果ちょうど真ん中あたり(79名中49番目)からスタート。以前は先に並んだ順だったのですが、それだと遠方からの参加者が不利だったり、仲間による場所取りなどで公平ではなくなってきていたので、今シーズンから抽選によるゼッケン順で厳密にスタート位置が決まるようになりました。計測チップを導入したり、関西シクロクロスも毎年進化しています。
スタートで手間取りごぼっと抜かれましたが、3周目から6週目の間にじわりじわり10人ちょっとは抜くことができ、最終的に完走した78名中43位で無事にゴール。今シーズン私はこのレースだけだったので、ひそかに一発残留の上位25%以内の順位を狙っていましたが、そんなに甘くはありませんね。
ゴール後は出し切った感で、脚はふらふら、しばらく声がかすれてまともに喋れません。1~2時間は咳ばっかり出て大変なのですが、信号も車も歩行者もいないところで思いっきり競いあって走れた満足感にはかないません。ここ数年関西シクロクロスのコースの難易度はとても低くなっているので、新たにシクロクロスを始めてみようという方には、少し敷居は低くなっているはずです。ロードバイクに乗っている方なら、シクロクロスバイクとSPDシューズさえそろえれば、他の装備はほぼ共通ですから。
ここで一つ問題、
最上位クラスのC1と、その下のクラス。最前列の選手のスタートの方法を見比べると、決定的な違いがあります。わかりますか?
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答えのヒントは、ズバリコレです。
柳原康弘xワールドサイクル「ロードバイク向けの基礎テクニック講座」
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