「リンプロジェクト」の代名詞ともいえる「ストレッチサイクルパンツ」が登場したのは、今から12年前の2006年。
その外見は、程よい肉厚の20Sストレッチチノクロス素材で作った、5ポケット仕様のベーシックなチノパンツにしか見えません。
しかし、その実態は、自転車での使用を前提とした高機能パンツなのです。一見、何の変哲もないチノクロスですが、横糸にポリウレタンを使用することで伸縮性を持たせています。だぼっとした服装だと、裾がギアとチェーンに巻き込まれたり、サドルの先端に服が引っ掛かったりすることがあるため、このサイクルロングパンツはやや細めの仕上がり。細身のパンツは動きにくくなりがちですが、ストレッチチノクロスを使うことで抜群に動きやすいのです。
前傾姿勢で自転車に乗ると、背中が出てしまったり、ウエストがお腹を圧迫して苦しくなることがあります。そこで、このストレッチサイクルロングパンツは、股上を見直しました。前の股上を極端に下げることで、お腹の下にウエストが来ることで圧迫感が無く、背中を高くすることで、下着や肌の露出を防ぎました。また、ペダリング時の姿勢に近くなるように、足の付け根やひざの後ろに切り替えを入れ、生地のたるみが少なくなるようにしています。
スポーツ自転車ではチェーンリング(前のギア)がむき出しの事が多いため、うっかりすると裾を巻き込んで破れてしまったり、チェーンの油がついて裾を汚しがち。このパンツは裾に収納式のクリップが隠れており、必要に応じて裾を絞って使うことができます。
これまでにも2回(2008年、2012年)細かなマイナーチェンジによる改良がくわえられてきましたが、今回パンツの命ともいえる、シルエットが変更になりました。ズバリ、ウエストに対して、少しももが太くなり、裾が細くなりました。
輪行マイスターの下半身による比較画像をご覧ください。
身長166cm、体重58km、股下77cm、太もも53cm、ふくらはぎ38cm。
世にあるスキニーパンツや、ストレッチ性のないスリムジーンズというものは、ふくらはぎ部分からもう入りません。ユニクロのストレッチスリムジーンズ(2018年モデル)がピチピチですがちょうどという具合です。
旧モデルはウエストで選ぶとSサイズなのですが、太ももが入りませんでした。ワンサイズ上げてMサイズをはいていましたが、新型では何と、Sサイズがはけたのです。
腰回りのだぶつき感が全然違うのがわかります。細かくサイズ表で見てみましょう。全く変わっていますね。
ウエスト | 股下 | モモ周り | すそ周り | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
旧 | 新 | 旧 | 新 | 旧 | 新 | 旧 | 新 | |
XS | 72 | 74 | 78 | 73 | 58 | 60 | 36 | 33 |
S | 82 | 80 | 78 | 75 | 58 | 62 | 36 | 34 |
M | 86 | 84 | 80 | 77 | 60 | 65 | 36 | 35 |
L | 90 | 88 | 81 | 79 | 62 | 68 | 38 | 36 |
XL | 94 | 94 | 82 | 79 | 64 | 71 | 40 | 37 |
斜めから見ても、だぶつき具合が一目瞭然。旧モデルはウエストがガバガバで、げんこつ1個分くらいは隙間が空きます。ベルト無しではまったく履けません。
後から見てみましょう。旧モデルはベルトで締めているので、がっつりとしわがよっています。ベルトの下に余って膨らんだような部分も見られます。
旧モデルは、前傾姿勢をとると、腰の後ろからインナーシャツがよく出てきてしまいました。新型は腰回りもきゅっとフィットしているので、その心配はなくなりました。
旧モデルは5年履いていますが、まだどこも破れたりしていません。まだまだ履き続けるつもりでしたが、新型のフィット感を味わってしまうと、もう元には戻れませんね。
リンプロジェクト 【3001】 ストレッチサイクルロングパンツ
リンプロジェクト 【3022】 ストレッチロングパンツ チドリHT
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