20歳代ですがビンテージバイクが大好きなスタッフ坂下のロードバイクに、懐かしいパーツが付いていました。
シマノ600EXのリアディレイラー 型番で言うと「RD-6200」
1978年に発売されたもので、現在で言うとアルテグラグレード。ですがまだ「アルテグラ」という名称は無く、600シリーズと呼ばれていました。
唐草(アラベスク)模様が施され、実に粋なデザインですね。
裏側を見てみますと、裏側のプーリープレートがありません。「ハッチゲート」と呼ばれる機構が採用しております。裏側のプーリープレートが無いため、チェーンを交換するのがとても簡単というふれこみでした。同じ世代のデュラエースにも採用されていましたね。
この時代のシマノのリアディレイラーが現在のものと大きく違うのは、ディレイラーがほぼ平行に動くというところです。ただしシマノ的には「ダブルテンション・サーボパンタ」というものでした。
合成写真でリアディレイラーの動きを見てみましょう。トップギアのときも、ローギアのときも、ガイドプーリーの高さはほとんど変わりません。つまり、リアスプロケットの歯数の違いについていっておりません。
なぜかというと、その頃シマノと同じく日本の変速機メーカーであったサンツアーが、1964年に「スラントパンタグラフ方式」という構造で特許を取得しており、その後20年間シマノをはじめ他パーツメーカーはスラントパンタグラフ方式のリアディレイラーを作ることができなかったのです。
(シマノがはじめてスラントパンタグラフ方式のリアディレイラーを発表したのが、あのデュラエース7400シリーズになります。)
スラントパンタグラフ方式とは、変速の際にガイドプーリーをスプロケットの角度に沿って移動させるもので、そうでないのに比べて特にトップギアに向かって変速するときに、すばやく正確な変速を実現させました。
現在のシマノのリアディレイラーは特許の切れたスラントパンダを採用しているため、このような動きをします。
ガイドプーリーがカセットスプロケットの歯数に追随するような動きをしていますね。コレによりより安定した素早い変速を実現するのです。
こういう話になると、今40歳代から50歳代の方は尽きないでしょうね。
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