室内で愛車に乗ることのできるローラー台。雨の日や時間がないときなどとても便利ですよね。ほんの10年ほど前までは、ローラー台の種類といえば、「後輪固定式」と「3本ローラー」の2種類しかありませんでしたが、最近は、「ダイレクトドライブ」「フロント固定式」が増えました。
負荷装置もマグネット式やフルード式だったり、手元で調整できるものなど、種類も豊富。音が静かだの、本体が軽量・コンパクトで持ち運びしやすい、レース会場にも持っていきやすい、デザインがカッコイイ、プロが使っているなど、新たに購入しようという方には、迷ってしまいますね。
もっと最新タイプになると、心拍計やパワーメーターと連動したり、インターネットとつないで世界中のコースを世界中のサイクリストと一緒に走ることのできる「Zwift(ズイフト)」というものもあり、まさにカオス。一体どれを選んだらいいの?ってなっちゃいますよね。
価格も高いものが増えました。ダイレクトドライブ式でZwift対応だと、今や10万円オーバーは珍しくありません。
要するにローラー台に何を求めるか? ってことですよね。手軽に運動出来て汗をかきたいだけなのか、フォームやポジションのチェックにも使いたいのか、Zwiftをやってみたいのか?(←最近こことても多い)
いろいろあるとは思いますが、私のおすすめは「3本ローラー」4種類の中では最もむつかしいといわれていますが、果たして本当でしょうか? ちゃんと道路で自転車に乗れているなら、簡単に乗れるはず。もしも3本ローラーが乗れないというのであれば、それはアスファルトの上でも乗れていない、つまり基礎ができていないってことではありませんか?
乗り方を説明する前に、普段こういう乗り方の方には絶対に乗れません。
フレームをまたいでから、同時に地面で足をけりながらスタートしてサドルに座る乗り方。
前後輪ブレーキ掛けて、3本ローラーの上で足をついて止まることすらできないって、3本ローラーあるあるですね。サドルに乗車していないと後輪に荷重が全くありませんから、ブレーキしてても何してても、ローラーの上から転げ落ちます。
止まる時も一緒ですね。停止すると同時にお尻をサドルから前におりる止まり方だと、転んじゃいますよ。しっかりサドルにまたいだ状態(乗車姿勢)から漕ぎ出す、停止すると同時に乗車したまま足を地面につける止まり方を、普通の道路で完璧にできるようになってから3本ローラーに挑戦してください。
次によくある方法、
「壁や柵につかまって走りだして、スピードがのって安定してから両手でハンドルを持つ。」
これも間違いではありませんが、実際の道路でそんな乗り方する人いませんよね。危なくって仕方がありません。リアルにできないことは3本ローラーでもできません。特に片手を離すなんて、何と危ない。両手でハンドルを握って、壁を肩や肘で支えるくらいならまだよいとは思いますが。
ではなぜ、3本ローラーだと最初の一漕ぎができないのか? 理由は簡単。
ペダルを踏みこんだと同時にバイクが傾くから。
右ペダルを踏みこめば、バイクは左に傾きます。左ペダルを踏みこめば、バイクは右に傾きます。バイクが傾けばハンドルが曲がって、前輪がローラーから落ちます。それを調整しているのがハンドル(両手)です。最初はなるべくバイクを傾けないようにそぉ~っとペダルを踏みこみましょう。勢いをつけようとして最初っからガツンとペダルを踏もうとしている人、それじゃ絶対乗れるようになりませんよ。上手に乗れるようになれば、意図的にバイクを傾けても載れるようになります。
一歩目はそぉ~っとです。固定ローラーと違い、3本ローラーはバランスを取らなければ乗れません。だからいろんな遊びができるんです。今回はバランスの練習なので、ビンディングペダルではなく普通の靴でペダルをこいでいます。きちんと乗れてる人なら、ビンディングペダルでも全く同じことができますよ。
- ■下線をつけた乗り方は、上の動画でも実際にやっています。
- 乗車姿勢から漕ぎ出す。
- ハンドルポジションを持ち帰る。
- スピードメーターを操作する。
- ボトルを取って、戻す。
- 片手で乗る。
- 両手放し。両手放しでバックポケットから物を出してしまう。
- 立ちこぎ。
- 軽いギアで超スローケイデンス。(30以下)
- 数秒~タイヤの回転を止める。
- ペダリングを止めて惰性で行けるところまで流す。止まりそうなところからそのまま再スタート。
- 3本ローラーをわざと傾けて、乗る。シクロクロスに多いバンク走行体験。
- 3本ローラーをわざと上り坂にして、乗る。(下り坂にするのはどうしても無理。できる人いるのかな?)
- 3本ローラーの幅で車線変更。左端から、右端に行ったり来たり。
- 逆乗り。
などなど、他にもたくさんあると思います。どれも道路を走っているときならできることだと思います。3本ローラーの上でもできないのであれば、それはバランスが悪いってことでしょうね。
安全の為、最低限ヘルメットはかぶってくださいね。プロテクターもあると安心です。
ロードバイク基礎テクニック講座の講師、柳原康弘さんのfacebookには、もっと難しい乗り方が紹介されていますよ。練習してできるようになると、楽しいですよ。その分確実に安全な、転びにくい乗り方に近づいているはずです。
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