道路交通法で自転車(軽車両)にバックミラーの取り付け義務はありませんが、そりゃあったほうが便利です。
後方確認のたびに後を振り返るのは、体にも負担がかかりますしバランスを崩す危険性もあります。車のドライバーに「私はきちんと後方確認していますよ」というアピールの為にも目視する行為は重要ですが、バックミラーがあればもうすこし頻繁に簡単に、後の様子を確認することが出来るので、より安全に余裕を持って走ることが出来ます。
複数人のツーリングでコースガイド役になる人にとっては、後のライダーがついてきているか、離されていないかを確認するにも必須のアイテムです。
では自転車用のバックミラーは車のバックミラー(ルームミラー・サイドミラー)と同じように考えていいのかといいますと、そこはちょっと事情が変わってきます。
車のバックミラーは、通常の視界の範囲に収まっているため、ほとんど顔を動かさなくとも、ほぼ目線の移動だけで確認することが出来ます。(左サイドミラーは少し首を曲げる必要がありますが。)
しかし自転車のバックミラーの場合、取り付け箇所がハンドルであったり腕だったりと、前方からの目線の移動距離が大きく、その瞬間前方は全く見えなくなります。ヘルメットやアイウェアの内側に取り付けるタイプであれば目線の移動はほんのわずかですが、逆にあまりにもピント調整が極端すぎるため、実際に使用してみると最初は難しいと感じます。
ミラーの大きさも大きく異なります。自転車用のバックミラーは小型化されているため、写る範囲が狭く、車の一瞬の加速や減速であっという間にミラーから見えなくなったり、急に見えたりします。距離感を測るのが非常に難しいといえます。
ミラーの面積が特に小さい場合、ドロップハンドルの持つ位置によるわずかな頭の位置の違いでも、視野が変わってしまうことがあります。ブラケットを持ったポジションならピッタリなのに、下ハンドルを持つと、ミラーに映るのは空だけとか。
今回使用したのは、マジックワンというサイクルアクセサリーブランドの新作「マルチミラー」で、ハンドルにゴムバンドで取り付けるタイプです。実際に取り付けてみました。
ミラーの大きさは他社製品と比べて、中くらいといったところでしょうか。
他のミラーと大きく異なる点は、角度調整が無段階ではなくラチェット可動式であるという点。一見無段階のほうが細かく調整できて便利そうなのですが、緩みやすく、そして緩むとすぐに角度が変わってしまうという弱点がありました。
それを補ったのがラチェット可動式のこの商品。2方向に調整が出来るので、様々な形状のハンドルにもベストに調整することが出来ます。
ミラー部分は重たくて割れる危険性のあるガラスではなくプラスティックタイプですが、非常に綺麗に磨きこまれていて、歪みなどはほとんどありません。サイズの割には広い範囲が写ります。
自転車用のバックミラーではコレに限ることではありませんが、すぐ斜め後を走っている車でもわりと小さく写ります。写り具合と実際の距離感については、ある程度使い込んで慣れるしかありません。
ハンドルから突き出しているため、壁に自転車を立てかけたりするときには注意が必要です。出来れば角度は変えたくありませんので、自転車を180度反転させて、左側のハンドルで立てかけるようにするなどの工夫が必要です。
ハンドルにゴムバンドで取り付けるタイプのバックミラーの場合、バーテープの表面の状態によっては滑りやすいものもあります。マジックワンの場合、太さ調整のゴム板が付属しているのと、わりと広い面積でハンドルを挟むため、すべりにくさという点においても、対策されているなと感じました。
ただし、あえて言わせてもらうと、輪行マイスターとしては、このタイプはどうしても輪行には不向きです。前後輪を外して収納する輪行袋の場合、ドロップハンドルの右側のエンドは車輪の間に入れる必要があります。ここにバックミラーがあっては邪魔になります。輪行の都度バックミラーを付けたり外したりして、角度も調整しないといけないのはかなり面倒です。輪行しないのであれば、気にすることは全くありませんので。
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