「バイクパッキング」って言葉が流行っていますが、意味はちゃんとご理解されていますか? バイクパッキングとは、「ウルトラライトな装備のバイクでキャンプしながらツーリングすること」なので、大型サドルバッグをつけて走るだけではバイクパッキングとは言いません。
日本で大型サドルバッグが人気なのは、「荷物は運びたいけど、大げさな感じがするキャリアにサイドバッグをつけたり、背中や肩が汗で不快になるバックパックを背負うのは嫌っ」ってことなんだと思います。どれだけバックパックのメーカーが「風を通すから背中が蒸れない!」なんて言っても、絶対汗かいて蒸れますから。秋から春先までは汗もそれほどなのでバックパックでも汗の部分では良いのですが、夏場はやっぱり不快になります。
ワールドサイクルでも流行に乗って、オリジナルブランドのR250から大型サドルバッグを発売しております。昨年(2016年)の12月に入荷した初回分は、おかげさまで2か月ほどで完売。少し改良したい点があったのと、小さめサイズも作りたかったので、メーカーとサンプルを何度かやり取りしていたら、2回目の入荷までに3か月以上たってしまいました。
これが新しい大型サドルバッグ。サイズは同じですが、変更点は3つ。
- 裏地のPVCコーティングを、PUコーティングにして大幅軽量化。PVCコーティングとはターポリンのような分厚いビニールを貼りつけたもので防水性は良いのですが、生地が重たくなります。どっちにしろ大雨の中走れば縫い目から浸水しますので、軽量なPUコーティングにしました。初回モデルは550gとヘビー級な重量でしたが、新型は125gも軽い415gとなりました。
- 輪行袋用の台座を縫い付けました。初回モデルでも輪行袋はバッグの上に付けられるとうたっていたのですが、バンジーコードだけで300~400gの輪行袋を落とさず走るのはしんどいということに気が付きました。大抵の輪行袋の外袋にはベルトがついているので、このベルトを通せるような台座をつけて、走行中にうっかり落下しないようにしました。
- テールライト台座を取り付けました。大型サドルバッグをつけると、サドルやシートポストにテールライトをつけることができません。そこでクリップ式のテールライトが挟めるように、台座を2か所縫い付けました。
新発売のスモールサイズとは?
大型サドルバッグといっておきながら、スモールサイズというのも矛盾しているのですが、厚みを18cmから6cm薄くしたタイプを作りました。実のところ身長166cmの私のロードバイクには、ラージサイズがつけられないんです(BBセンター~サドルトップまでの長さは740mm)。バッグの底が余裕で後輪に当たります。余裕も何もありません。
でも6cm薄くしたスモールサイズなら、ばっちり取り付け可能。幅と長さはラージサイズと同じですので、容量は5~10L と十分バックパックの代わりにもなるサイズです。重量は360gとさらに軽くなりました。
ラージサイズはサドルの下から後輪まで20cm以上は必要ですが、スモールサイズなら16cmくらいで取り付け可能です。
取り付けのコツは、なるべくぎゅ~っとサドルに押し付けるようにしてください。取り付けが緩いと、ダンシングなどでバイクを振ったときに、バッグも左右にぶらぶら揺れて、リズムが悪くなりますよ。
最大容量まで入れる場合は、バッグの後ろ側がサドルの高さより高くなるので、思いっきり足を高く上げてバイクにまたがるようにしてください。このとき脚が引っかかって転ぶと、精神的ダメージは相当なものですよ。
また、バッグが大きいからと言って、あまり重たいものを入れすぎないようにしてください。重たくなりすぎると、後輪荷重が大きくなりすぎて、登りでウイリー気味になったり、下りのコーナーでフレームがぐにゃぐにゃと過度にしなって、不快です。荷物が多い場合は、フロントバッグやトップチューブバッグ、フロントポーチやツールケースなど複数のバッグに分散するようにして、重量バランスが崩れないように工夫してください。
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