お正月ボケも吹っ飛ぶ関西シクロクロス第7戦が、1月5日に琵琶湖のほとりの「烏丸半島」で開かれました。実はここは今回初めてシクロクロスが開かれる会場。琵琶湖の真ん中やや南よりの東側に突き出た半島で、琵琶湖博物館や風力発電などがあり、またブラックバスなどの釣り場としても有名なところです。
関西シクロクロスでは久しぶりの初開催コースということで、フラットコースなのか階段地獄なのか、泥地獄なのか砂地獄なのか? 非常に楽しみに思いながら、当日昼前に会場に到着。
今回の必殺アイテムは、ディズナのラ・クランク。特徴はQファクターが狭いこと。Qファクターとは「左右のペダルの間隔」。これが広いと常に脚を開いた状態となり、効率よくペダルに力を伝えられないという理論の元に開発された、Qファクターの狭いクランクです。
どれだけ狭いのかというと、シマノのロード用クランクのQファクターが147mm、同じくスギノが145mmなのに対して、これは143.8mm。左右で3.4mm狭くなります。さらにクランクのペダルを取り付ける部分がへこんでおり、付属のワッシャーをつけずにペダルを取り付けることで、更にQファクターが3.8mm狭くなり、最終的に139.8mm。合計で7.2mm狭くなります。
たかが、7.2mmと思うかもしれません。私もそう思っていました。ですが、7.2mmも割合にすると、4.8%(7.2mm ÷ 149mm)狭くなります。例えばフレームサイズを500mmと520mmと迷ったとします。その場合20mmの違いはつまり4%(20mm ÷ 520mm)の違いですよね。Qファクターが7.2mm変わるということは、ロードバイクのフレームサイズを一つ大きいものにするか小さいものにするかの違いと同じくらいと考えていただければ、もうたかが7.2mmとは思わなくなると思います。
チェーンホイールはラ・ラクンク専用品ではなく、もともと所有していたスギノのPE110、44x34を取り付けました。
※ラ・クランクの5アームはシマノスタイルではなく、アームのうち1本がクランクに隠れるカンパスタイルを採用しています。その為、クランクとギアのポジションが異なります。とりあえず後ろ側にずらすように取り付けて問題ありませんでしたが、どうやらこれは正解ではなかったようです。正解は180度逆に取り付ける、つまりチェーン脱落防止ピンが、クランクの対角線上になるようにすれば良いということで、これは後日変更します。
リアスプロケットは11-28t。
タイヤは前回から使い始めたビットリアのセミスリックタイプのクリンチャータイヤ、クロスXN-PRO2。
ブロックパターンのタイヤにしたところで、どうせブロックに泥が詰って重りになるだけではないかと。テクニカルなセクションは担げばいいやと割り切ってしまえば、グリップ力が落ちるというデメリットよりも、コンディションの良いところでより軽いというメリットのほうが上回るのではないかという考えです。
空気圧は、前後共に2気圧にセット。私はコースコンディションで変化させずに、いつも同じにしています。
雪山をバックに疾走するシクロクロスバイク、なかなかいい景色です。
スタート直後はこんな感じ。ここで気弱に譲ってばかりいるとあっという間に最後尾になってしまいます。転ばないように、転んだ人の巻き添えを食わないように、乗っていくほうが良いのか、降りたほうが速いのか、冷静に判断しなければいけません。 この集中している感じは、レースじゃないと味わえませんね。
このコースは乗車してクリアできるかどうかぎりぎりという箇所が、なんと5箇所も。最も上のカテゴリーのC1の選手たちは、いともたやすく乗車してクリアするのですが、普通はそうは行きません。
必至のパッチで激坂を上る私。ラインが複数ある激坂もあり、上手くいくとたやすく前の選手を追い抜くこともできました。この瞬間はかなり気持ちいいです。
実は今回Qファクターの短いラ・クランクにしたと同時に、クランク長を170mmから167.5mmに交換しておりました。いつもはこんな激坂を駆け上ることって、そうそうできなかったのですが、今回は同じくらいの順位の周りの選手よりかなりいけたような気がします。クランク長が短くなると、股関節の稼動範囲が少なくなる分、繊細なバランス調整ができて、後輪が空回りする間隔が少なかったように思います。
それにあわせて、Qファクターが4.8%も狭いラ・クランク。私ですら走り出してすぐにわかるくらいの違いは、レース中でもはっきりと違いが体感できました。股関節からまっすぐ脚を踏みおろした先にペダルがある感じというか。今まで必要以上に脚を広げてペダルを踏んでいたんだなぁと実感できます。
さてレースはというと、はじめのうちは混雑しているので、担いで走ったほうが速いことも。
中盤を過ぎ、バラけてくると腕(脚)の見せ所。最小限のブレーキテクニックと、ラインを外さない正確なハンドリングでクリアできると、フーッって思わず叫びたくなりますね。
そんなこんなで約40分のレースは終了。今シーズンの過去3回は思うような走りはできませんでしたが、今回はラ・クランク効果? で中の下くらいの順位でゴールすることができました。
59人中34位、順位57%ということで、残留基準2枚目のチケットゲット。いつもより嬉しいゴール直後でした。
関西シクロクロスも残すところあと3戦。残留争いがいよいよ熾烈になってきました。ここまできたら、来年もC2で走りたい思いがますます強くなってきました。
- ディズナのラ・クランク Qファクターが狭い
- スギノのチェーンリング PE110、44x34
- ヴィットリアのシクロクロス用セミスリッククリンチャータイヤクロスXN-PRO2。
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