ヘルメットはなぜ被るのか?
自転車で事故って死にたくないからです。腕や脚を骨折しても死ぬことはありませんが、頭を打てば簡単に死んでしまいます。頭は体の一番高いところにあって、さらに一番重たいので、転ぶと勢いよく地面にぶち当たります。ダメージを受けた脳は骨折のようには治りません。転倒したときに頭を打つ割合はなんと65%(※)。3回転んだら2回は頭を打つことになります。
先日時速35キロくらいでコーナーを曲がったときに、前輪のグリップがするっと抜けて、転びました。シクロクロスのレース中でしたが、タイヤに泥がついて状態でアスファルトの下りコーナーに突っ込み、バイクを内側に倒して曲がろうとしたのが原因です。私の不手際100%。幸い誰も巻き込むこともなく自爆だけで済んだのですが、後からヘルメットを見てみると、右前にダメージ跡が。
転んだ瞬間地面に頭を打ちつけた感触がありましたからね。地面にぶつかった部分がこちら。目視ではわかりにくいですが、手触りでぶつかっていない反対側と比べると、あきらかにへこんでいます。
もうこうなると、このヘルメットは二度と使えません。ぶつかった部分の衝撃吸収材がつぶれましたので、次に同じところがぶつかっても衝撃を吸収してくれません。ただの帽子です。
使い始めてまで1年もたっていないヘルメットですが、感謝とともに引退してもらいましょう。
次のヘルメットとして選んだのが、同じくシマノカーマーのASMAというモデル。事故したFEROXの上位モデルとなります。誤解してほしくないのは、自転車ヘルメットの値段の違いは安全性の違いではありません。高いヘルメットのほうが沢山衝撃を吸収するかと言ったら、全くそんなことはありません。高くても安くても安全基準は同じものです。
では何が違うのか? 空気抵抗とか、涼しさとか、軽さとか、サイズが多いとか、後頭部のダイヤルシステムが細かくて使いやすいとか、見た目のかっこよさ(かなり主観的ですが)とかです。頭にフィットするかしないかは、モデル次第。高くてもフィットしないものはわんさかありますし、逆に安くてもフィットするものもたくさんあります。
シマノカーマーは頭の丸いアジア人向けに設計されているので、日本人に合いやすいというのが特徴です。日本のヘルメットメーカー「OGKKABUTO」と同じ路線です。
昔は海外メーカーのヘルメットは細長くて日本人には合わないといわれておりましたが、最近ではそうでもないですね。同じブランドでもモデルによってかぶり心地がかなり違うことが珍しくありません。海外メーカーだからといって一概に決めつけてしまうことなく、いちいち実際に試してみることをお勧めします。欧米のメーカーでも、アジアで生産しているブランドはたくさんあります。
シマノカーマーのASMAとFEROXを比べてみましょう。一番の違いは横からのシルエット。フェロックスは先がややとがった感じ、アスマはこんもりとしています。重量はアスマのほうがやや軽量ですが、すごく軽量というほどでもありません。ASMAは穴が23個、FEROXは25個です。
ストラップ(あご紐)を比べてみましょう。ASMAは単なる紐ですが、FEROXはより薄くて通気性がよさそうです。
どちらもあご紐を止める部分に、パッドが付属しています。FEROXのほうがより薄くて肌触りが良いです。
内側は似たような感じです。
後頭部のダイヤルフィットシステムはどうでしょう。ダイヤル部分は全く同じものですが、頭を押さえる部分は少し違います。ぱっと見どちらがいいとかはわからない感じです。
ということでかぶってみました。かぶり心地は浅すぎず、深すぎず、どこか当たるということもなく、浮くということもなく、実に自然なかぶり心地。
どれを選ぶかは、気に入った方で。
シマノカーマーのヘルメットは、4モデル。
最新情報をお届けします
Twitter でWORLDCYCLE_BLOGをフォローしよう!
Follow @WORLDCYCLE_BLOG