自転車で走る場合、「前後ブレーキ」 「ベル」 「反射器材(後方反射板) 夜間・トンネル・その他暗い場所を走る場合のみ」を必ず取り付けなければいけません。これ道路交通法で決まっている事です。
尾灯といえば、車やオートバイにもついていますよね。自転車用の尾灯との大きな違いは、ブレーキをかけると点灯することです。後続車両に減速の合図をすることで、追突事故を防ぐ効果があります。(エンジンブレーキやオートバイの前ブレーキではブレーキランプは点灯しませんので、必ずしも減速したら点灯するものではありません。)
普通の自転車にはブレーキランプが付いていませんので、方向転換したり減速・停止する場合には、ハンドサインで後続車両に合図をしなければいけません。これも法律で決まっている事なのですが、ちょっと待ってくださいよ。
- ブレーキするのに”片手”って、危ないでしょ!
誰だってそう思いますよね。だったらどうするの? 自転車にもブレーキランプをつければいいじゃないですか。そんなのあるの? って思うかもしれませんが、実は昭和40年代に流行ったフラッシャー付き自転車には、既にブレーキランプは実装されていたんですよ。残念ながらそれらは全て絶滅しておりますが、2016年5月時点で、自転車用ブレーキライトは5アイテムもあるのです。古いものからご紹介いたします。
S-SUN ブレーキライト
ブレーキワイヤーの動きを利用してスイッチを押すことで点灯するテールライトの元祖。2002年に発売されたのですが、はじめてみたときは感動しました。当時私は既に自転車店に勤めておりましたが、「飛ぶように売れる」のはまさにこのことかと思ったことを覚えています。
電池式で、電話のようなカールしたコードをうっかり切ってしまうこともあったのが唯一の弱点です。
リアブレーキのワイヤー部分に取り付けるだけなので、キャリパーブレーキにもVブレーキにも、カンチブレーキにも取り付け可能です。取り付け位置を調整することで、ブレーキレバーをある程度握ったら点灯するのか、ちょっとでも握ったら点灯するのかが調整できます。
そういえば「ママチャリにも付けたい!」ってお客様に言われて、コードを自作で延長して、ドラムブレーキに取り付けたこともありました。
※取り扱い終了しました。
ギザ ナノ ブレーキライト ブレーキ連動リアライト
しばらく「ブレーキライト=S-SUN」という時代が続いたのですが、10年ほど前に超小型化されたブレーキライト「ギザのナノブレーキライト」が発売されました。構造的にはS-SUNのスイッチ部分にLEDライトを埋め込んだ物ですが、カールコードが無くなり一気にシンプルになりました。
S-SUNと比べると、かなり暗めです。LEDむき出しで光を反射する部分が一切無いですからね。明るいテールライトと併用すると、ブレーキライトの点灯が目立たなくなるというのが弱点でした。
ギザ SS-L329 ナノ ブレーキ ライト デュオ
ギザのナノブレーキライトに続くブレーキライトが発売されなかったのですが、同じくギザが新商品を発売しました。ステンレスまるだしのスイッチ部分がシャープなデザインになり、むき出しのLEDにカバーがついて、より明るくなりました。
サイズが大きくなったことで、キャリパーブレーキによっては上の画像のように真後ろを向けて取り付けが出来ず、すこし斜めになってしまうことがあったのが、弱点ですね。
シグマ BRAKELIGHT ブレーキライト
ギザのSS-L329ナノブレーキライトのすぐ後に発売されたのが、シグマのブレーキライト。「今さらiMac?」と思わせるようなカラフルなスケルトンボディによって、一気にデザイン製が高まりました。
ただし構造的にはコレまでと全く同じで、後ブレーキのワイヤーの動きを利用したものです。
※取り扱い終了しました。
結局のところ、全て後ブレーキのワイヤーで動かしている商品ばかりでしたが、ようやく今風なアイテムが発売されました。
Xeccon MARS30 テールライト ブレーキランプ機能付 モーションセンサー内蔵 USB充電(XE-MA30-01)
なんと、減速すると光るのです。何でそんなことができるのかと言いますと、「モーションセンサー(加速度センサー)」が内蔵されているからです。「Wii」とか、「スマートフォン」とかって、傾けると反応しますよね。あの技術をテールライトに応用したのです。凄いですね。
もっと凄いのは、夜だけではなく昼間でもブレーキランプになることです。夜は通常点滅から減速を察知すると点灯しますが、昼間は通常消えていて、減速を察知すると点灯するのです。
凄いでしょ! それなのに本体は普通のテールライトと同じくらいの大きさで、加速度センサーが付いている分巨大化しているということは全然ありません。価格も普通にスイッチでオン/オフするタイプとほとんど変わりません。
バッテリーは今時標準ともいえる、USB充電式。これで暗くなったら自動点灯してくれたら、最強なのにな!
※取り扱い終了しました。
「モーションセンサー(加速度センサー)」とは
一定時間内に、動いている物体の速度にどのくらい変化があったか検出する装置。この時間あたりの速度変化を「加速度」という。加速度センサーのことを、モーションセンサーということもある。
加速度センサーが使われている製品の例として、車のエアバッグ、エレベーターの制御装置、2足歩行ロボットなどがある。もっと身近な例だと、携帯電話やデジタルカメラの液晶画面がタテヨコを自動的に感知して表示を切り換えるのも、一部のゲーム機のコントローラーが振ることで操作できるのも、加速度センサーが入っているからだ。
加速度センサーには、1方向だけ感知できる 1軸、XY の 2方向を感知できる 2軸、XYZ の 3方向を感知できる 3軸がある。
なお一般に、ジャイロセンサーと混同されることがあるけど、ジャイロセンサーは傾きを検出する装置で意味も用途も違う。ただし、3軸の加速度センサーと 3軸のジャイロセンサーを組み合わせた 6軸センサーといった高性能な機器もある。
※NTTPCコミュニケーションズより
一つ残念なのは、これをつけて走っても、自分でその動きを見ることが出来ないことです。ですがそこは一工夫。お試しように、ハンドルやフロントフォークに付けてみれば、自分で動きがわかりますよ。
※自転車乗車中に行うのは、「ハンドサイン」もしくは「手(腕)での合図」となります。「手信号」は警察官が交通整理を行うときにする行為のことです。※日本サイクリング協会サイクリングインストラクターテキストより。
最新情報をお届けします
Twitter でWORLDCYCLE_BLOGをフォローしよう!
Follow @WORLDCYCLE_BLOG