イタリアのレーザーというヘルメットブランドが発売した、「Blade AF」というモデルをご紹介します。海外ブランドのヘルメットの場合、頭の形がシュッと細い欧米人向きに作られていることが多く、頭の形の丸いアジア人には合いにくいというのが一般的です。そのため「ヘルメットは日本やアジアのブランドじゃないとダメ、あわない」という方も多くいます。
でもアジアの市場は無視できないということで、アジア人向けに丸い形に調整したモデルを発売する欧米のメーカーも増えてきております。レーザーもかつてはアジア人向けモデルは作っていなかったのですが、昨年から遂に「Blade AF」という普及価格帯のモデルからアジアンフィットモデルを発売してきました。どのくらい形が違うかといいますと、こんな感じです。
横幅が5.79mm広くなって、縦が5.84mm短くなりました。わずか数ミリの違いですが、実際にかぶってみるとこれが全く違います。日本のOGKKABUTはもちろんアジア人向けですので、このように違いを説明しています(下の図)。横幅が狭いからと言ってワンサイズ大きいヘルメットにすると、おでこがフィットせずにガバガバになったりして、肝心の落車時にきちんと頭を守ってくれません。ちょっとあわない気がしたけど、デザイン優先で購入したばっかりに、走行中に頭痛がひどくて気分も最悪になることもあります。
サイズに関していうと、髪形(毛の長さ)も影響します。防寒用のキャップやバンダナなどをするしないでも、サイズ感は変わりますので、ご注意ください。
レーザーの最大の特徴は、頭にフィットさせるための部分「アドバンスドロールシス」です。何が違うのかといいますと、よくあるヘルメットメーカーは、首の後ろのダイヤルで、頭の周囲を締め付けます。
ヘルメットのフィッティングで見逃せないのが、おでこの密着度です。ヘルメット前部の内側と、おでこがピッタリフィットしないと、前傾姿勢であごを引いたポジションで前が見えずらくなるからです。レーザーのヘルメットの頭にフィットさせる仕組みを見てみましょう。
レーザーのポイントは、頭全体をつかんで締め付けます。ヘルメット前部の内側とワイヤーは密着していますので、おでこは常にヘルメットに密着します。これがレーザーは他のメーカーとは全く違う、長く支持され続ける理由です。
専用テールライトが取り付け可能。
今や自転車の後ろに赤いライトをつけるのは、身を守るための最低限の手段です。それも、バイクの低い位置に一つだけライトをつけるより、高い位置(例えばヘルメット)にもつける方が効果が高いといわれています。その理由は、ヘルメットに付けたライトの高さが、車(セダンタイプ)の屋根と同じくらいか、少し高い位置になるからです。つまり車の陰にライトが隠れてしまわないので、数台後の車からも、自転車が走っていることがわかるのです。
専用心拍計をつけてみよう。
更に、専用の心拍センサー「ライフビームギア」が取り付け可能。一般的な心拍計は、胸に取り付けるか腕時計型のどちらか。レーザーはおでこで測るという唯一無二のモデルです。これってロールシスシステムでおでこに密着しているからこそのシステムです。メリットは、装着の容易さ。無線でブルートゥースもしくはアントプラスでサイクルコンピューターと接続したら、普通にかぶるだけ。センサーは勝手にピッタリおでこに密着します。
パッドは、元々付属しているものよりも少し分厚くなります。元のサイズがピッタリという方は、ご注意ください。ヘルメットの下にキャップやバンダナをつけると、センサーが直接おでこに密着しなくなりますので作動しません。
使ってみた。
15年ぶりくらいに心拍計をつけたのですが、まぁ簡単です。びっくりしました。
一度ヘルメットに取り付けてしまえば、普通にかぶるだけ。チェストベルト式のセンサーって私大嫌いなんです。気持ち悪くって。そのイメージがず~っとあったので、どうも心拍計ってつけたくなかったのですが、これなら全くストレスなし。スゴイ。画期的、ブラボーって叫びたいくらい。ヘルメットが重たくなるかと思いましたが、全然感じませんでした。
もちろんかぶり心地はアジアンフィットなので、どこか痛くなるということもありません。ロールシスシステムで頭を真上からフワッと掴み上げるようにナイスフィット。
それともう一つ、あご紐の長さが調整しやすい。引っ張るところがわざわざ輪っかにしてあるんです。
これが地味に使いやすい。よくあるヘルメットはこの部分が2本のストラップの切れ端なので、2本同時に引っ張ってもイマイチ引っ張れません。結局ヘルメットを脱いで、調整して、また被るという繰り返し。輪っかにしてあると指を入れられるので、力がかかりやすいんですよね。だから一発であご紐の長さ調整ができるのです。どれだけヘルメットがフィットしていても、あご紐がゆるゆるだったら、転倒したとき簡単にヘルメットが外れてしまって、意味ないですから。あご紐をきつすぎず緩くないように締めるというのは、案外地味に重要なことです。
20代の頃は最大心拍数が200を超えるのが当たり前だったのですが、この日は最高で180でした。最大心拍数って、年齢からの目安で「220-年齢」とか、「208-0.7x年齢」なんて言われますが、45歳の私にとって180というのは、やっぱりその通りでした。この日の1時間強のライド(距離32kmで獲得標高570m)では平均心拍数が145だったので、最大心拍数の約80%。ちょっと頑張りすぎでしたね。
今までチェスト式や手首式の心拍センサーを使ってみたけど、装着時の気持ち悪さが嫌で断念してしまった方、このヘルメットで計測するシステムで、再チャレンジしてみてはいかがでしょう。びっくりするくらいに、気にならないで計測できますよ。
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