シマノのクリートスペーサー「SM-SH20」を取り付けてみました。メーカー的には、
- シューズとクリートの間に本品を挟むことで、左右の足長の差を修正できます。
という商品です。このたび思うことあって、私のロードシューズに取り付けてみます。まずはパッケージ。クリアなブリスターパックに入っており、中身が一目で分かるナイスなパッケージです。
中身は、厚さ2ミリのスペーサーが2枚と、厚さ1ミリのスペーサーが1枚。それと 通常より長いボルト(10mm)が3本、もっと長いボルト(13.5mm)が3本入っています。
スペーサーの厚みを比べてみました。たしかに2ミリ(左側2枚)と1ミリ(右端)の厚みがあります。
シューズのそことクリートの間のスペーサー、つまり下駄を履かせるわけですから、標準ボルトでは短くて届かなくなります。長いボルトはこの場合必須です。取り付ける際はあらかじめグリスを塗布してください。
クリートを外しました。汚れがある場合はこのとき掃除しておきましょう。
今回は2ミリのスペーサーを2枚、両足に挟みます。クリートスペーサー「SM-SH20」は2セット購入してあります。
あまり綺麗ではありませんが、元々付いていたクリートはまだまだ使えそうなので、そのまま使用します。
スペーサーは、クリートと段違いにならないようにピッタリ取り付けてください。
ここで段差が出来ると、ペダルに上手くはまりません。また、ペダルに挟まる空間が少し広くなるので、若干ですがペダルをキャッチしにくくなりました。慣れで解決しますが。
さて何故4ミリ分のスペーサー(下駄)を履かせたのかといいますと、やまめの学校という自転車の学校でこんなことを習ったからです。
- ペダルが分厚い(ペダル軸の中心から足裏までの距離が遠い)方が、より拇指球に加重がかかる。
つまり、踏み足ではクランクが長くなり、引き足ではクランクが短くなるというのです。
実際にローラー台の上で実験して見ました。方法は、スニーカーを使用します。ペダルはノーマルペダルでもビンディングペダルでもかまいません。その状態で普通にペダルに脚を乗せて走る場合と、ペダルと靴底の裏に小さく折りたたんだ新聞紙(厚みが5~6mm程度)を挟んだ状態で走る場合を比べてみます。
この結果、後者のほうがはるかにケイデンス(ペダルの回転数)が上がったのです。拇指球で加重移動の際にクランクが長くなっていますので、同じ力でもより力が入って、速く動くのです。
どんなからくりがあったのかといいますと、下図をご覧ください。
- 踏み足(右画像)では分厚いペダル(A)のほうが薄いペダル(B)よりもクランクが長くなります。
- 引き足(左画像)では分厚いペダル(A)のほうが薄いペダル(B)よりもクランクが短くなります。
つまり踏み脚で沢山踏めて、引き脚はちょっとで終わるのです。
また、3時~6時でクランクが短くなりますが、やまめの学校で教えているおじぎ乗りでは、この間ペダルに加重はかけません。脱力しているので、問題ありません。
よりペダルに荷重をかけるのであればクランクを長くすれば良いのですが、それでは股関節の稼動域が大きくなり、サドルの前後位置にも影響します。コストもクランクを交換する手間もかかります。ですが、この方法であれば、ペダルが回転する直径は変わらないので、サドルの前後位置は変わりません。
ただしペダルの下死点が下駄分高くなるので、その分をサドルを上げるのと良いでしょう。
実走ってみると、ローラー台で感じた時ほどではありませんが、以前と同じ力で踏んでいるのによく進む感じがしました。平地でも登りでも感じることが出来ます。
クランクを長いものに交換したり、楕円チェーンリングに交換するのも良いかと思いますが、この方法なら2000円以下で凄い効果を体感できるかもしれませんよ。ローラー台の上で試すだけなら、コスト0です。
興味のある方は是非試してみて、感想を教えてくださいね。
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