こんにちは、新人のもんもんです。
今回は、初めてのビンディングシューズで水越峠に行くハメになったお話をします。
水越峠 大阪と奈良を結ぶ国道309号線旧道上の峠。距離:7.0km 標高差:401m 平均斜度:5.7%
前回、SPDペダルを買うはずが、まさかのSPD-SLペダルを譲り受けることになったわけですが、運動音痴かつ不器用この上ない私がいきなり公道を走るのは危険すぎます。
そこでひとまず、自宅のまわりをぐるぐると。ひたすら練習。
なかなかコツがつかめず、だいぶぐるぐるしましたが、なんとかわかってきました。
さて、いざ実走。
毎度のことですが、その日も走行ルートどころか、目的地すら知らずに走っておりました。
ただ、前回の峠越え騙され事件がありましたので、薄々気がついてはいたのです。
今回もきっと、登らせるつもりだぞ、と。
そして予想通り、登りの始まりらしき景色が見えて来ました。
そこで私は考えます。
前回の峠はギア3枚を残して登りきったぞ、と。
となれば今回も、同じギアで行けるはず。
今日はハイペースでいけてるし、登れる気がする!
無謀なる初心者は、ギアを3枚残して登り始めました。
最初はなかなか力強いペダリングで、いいペースで登っています。
ビンディングペダルも、慣れてくるとフラットペダルに比べて走りやすい!
なんだかちょっと軽くなった気がします。
いい天気です。すでに汗ばんでいます。
5分後。。。。。。
息が上がってきました。
暑いな。喉が渇いたな。
しかしながら、初めてのビンディングシューズ。
降りるのも怖いし、乗ったままボトルを取るのも怖い。
しかもこの時、私の持っていたボトルは背の低いショートタイプのボトルでした。
手を伸ばすけれど、ボトルに手が届きにくい、、、
色々失敗しています。
そうこうしているうちに、息がかなり苦しくなってきました。
気がつくともう、ギアが残っていません。
あれ、いつの間に!?
これ以上軽くならない、、、なのに坂が終わらない、、、
いつまでたっても登り続けます。
うまく息ができません。頭が痛くなってきました。
顔も真っ赤です。
「息吐いて!深く吐いて!」
横から声がします。
テンパっていて、呼吸が浅くなっていたようです。酸欠です。
深呼吸を繰り返します。
「サドルの前の方に座って、ハンドルのフラット部分を握って。」
言われた通りにしてみると少しペダルが回しやすくなりました。
それから、頭と首に水をかけてもらうと、体が少し涼しくなり少し楽になります。
手が届かなかったボトルまで取ってもらいました。
テンパりすぎている初心者。
なぜ私は、地図を見てから来なかったのか、、、
絶望。絶望という名の坂道です。
それなのに、「一度止まろうか?」という問いかけに、反射的に答えてしまいます。
「いいいいやああだああああああ!!!」
ばか、そこは休むって言えよ!言った直後に後悔が押し寄せます。
もうここまでくると、あとどのくらいあるのか聞くことすら怖い。
へろへろです。
息遣いが荒すぎて、出産の時を思い出しました。
ヒッヒッフー、ヒッヒッフー。
隣で夫がニコニコしながら応援しています。
息はまったく上がっていません。
ぐぬぬぬぬ、、、余裕な顔しやがって!
うっすら腹が立ってきました。
足をつきたい足をつきたい足をつきたい、、、!!
頭の中で連呼し始めた時です。
「もうすぐ着くで!」
キターーー!
もうすぐ着くーーー!!!
心が折れるのが先か、ゴールが先か。
歩くようなスピードで、ふらふらしながら、なんとかゴール!
登り口からここまでの距離、およそ6km。
長かった、、、もう永遠に登り続けるんじゃないかと思うくらい長かった。
自販機で買った梅ソーダが最高に沁みます。
ソフトクリームも食べます。これまた最高に沁みます。
思い返せば、ここまで十分に水分補給をせず、呼吸も浅く、体調管理もまったくできていませんでした。
頭痛は軽いハンガーノックだったのかもしれません。
「喉が乾く前に飲まなあかんで」と言われ、なるほど、と。
実際に夫のボトルは1本目がほとんど空になっていました。
対して私のボトルはほとんど減っていません。これは確かにまずい。
さて、帰ろう。というタイミングで夫がひとこと。
「さて、この先はどうする?」
この先、、、とは、、、?
そして私は知らされるのです。
ここはゴールではない、途中の休憩所だ、と。
なんてことだ、、、
「このまま下ってもいいよ。本当はこの先登った所がゴールやけど。」
ぐ、、、ぬぬ、、、
登ったろやないかい、、、!
そしてまた始まる坂。坂。坂。
この日私は、初めてダンシングをしました。
それはもう、へったくそなダンシングでした。
最初スッカスカの軽いギアでダンシングしていたら、ギアを2枚重くするように言われました。
ゆっくりペダルをまわしてダンシング、ひと回しする度に足を休めて。
そしてまた軽いギアに戻して、シッティングでコツコツ登る。
こころなしか登りやすくなった気がします。
いよいよ、見えてきました。
今度こそゴール。
大阪と奈良の県境。
水越峠、登りきったぞー!!!
なんだかんだで7km強、平均勾配5.4%の登りでした。
達成感。と思いきや、湧いてくるのは悔しさ、、、
夫のあのニコニコ余裕走行。
悔しい、、、
何かが私の中で芽生えてきています。
坂は苦しい。しんどい。悔しい。
だけど、登れないのはもっと悔しい。
そしてこう思うのです、「次はどこ登ろうか、、、」
ライター:もんもんアラフォー初心者ライダー
結婚12年目、2児の母。ロードバイク未経験にもかかわらず「欲しいデザインがない」と、いきなりフルオーダーでクロモリロードを組んでもらい塗装も自分でデザイン画を描いて依頼。小学生の頃にスイミング通ってた以来運動経験はほぼなし。好きな食べ物はカニ。趣味は水族館と恐竜展巡り。好きなスポーツはサッカーとロードレース。サッカーはジュビロ磐田、ロードレースはコンタドールが好き。自転車買った勢いでワールドサイクルに入社して現在2年目。
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