シマノのチェーンが面白くなってきましたので、きちんと違いをご紹介します。
シマノのチェーンはこれまでコネクティングピンというアンプルを用いてつないでいましたが、先月クイックリンクというリンク式ジョイントタイプが発売になりました。2017年6月時点ではどちらのタイプも販売しており、価格も同じです。
リア11sであればロードもMTBも共通で、グレード別に分けるとこのようになります。
デュラエース/XTR | CN-HG901コネクティングピン | CN-HG901クイックリンク |
アルテグラ/XT | CN-HG701コネクティングピン | CN-HG701クイックリンク |
105 | CN-HG601コネクティングピン | CN-HG601クイックリンク |
昔はパッケージの違いで一目でどのグレードなのかがわかりましたが、今は同じパッケージ。同じく昔はチェーン自体の色でもグレードが見分けられましたが、今はどれもシルバーなので、遠目で違いを見抜くことはほぼ不可能です。
違いを表にまとめるとこうなります。
CN-HG901 | CN-HG701 | CN-HG601 | |
コネクティングピン | 2本付属 | 1本付属 | 1本付属 |
クイックリンク | 1個付属 | 1個付属 | 1個付属 |
アウターリンク | シルテック加工 | シルテック加工 | シルテック加工 |
インナーリンク | シルテック加工 | シルテック加工 | – |
リンクピン | シルテック加工(穴あき) | シルテック加工 | – |
ローラー | シルテック加工 | – | – |
重量(114リンク) | 247g | 257g | 257g |
チェーンのすべてのパーツがシマノ自慢のシルテックなのが最上位モデルのHG901で、グレードが下がるごとに、シルテック率が下がってきます。
重量の違いはリンクピンに穴が開いているかどうかの違いですね。HG701・HG601のリンクピンも真ん中がへこんでいますが、穴ではありません。
SIL-TECはシマノが提供する最新の超低摩擦表面処理です。シンプルで優れたコーティング加工のSIL-TECは、フッ素加工によってシステム性能を向上させる先進的な表面処理方法です。SIL-TEC加工された製品は、あらゆる環境下においてもより滑らかな動作が長期間持続します。従来のチェーンと比べて、摩擦抵抗、ノイズ、泥はね性能、耐摩耗性すべてにおいて優れています。
シマノ的にはチェーンの寿命は3,000~6,000キロで交換してくださいとアナウンスしております。経験上もそのくらいでチェーンが伸びているのがわかります。
幅がわりと広いのは、使い方、例えば雨の日でもガンガン走るとか、すごいパワーのある人がガシガシ踏むかの違いです。適切なチェーン洗浄と注油を行えば、限りなく6000キロに近づくでしょうし、手荒に使えば3000キロも持たないかもしれません。正確には、チェーンチェッカーで常にチェックしておくのが一番ですけどね。
クイックリンク付きバージョンは、チェーンの端は「インナーリンクxインナーリンク」で出荷されます。そのままの長さでぴったりということはまずないと思いますが、当然でしょうね。
従来からあるコネクティングピンバージョンは「アウターリンクxインナーリンク」で出荷されます。切って短くする場合は、インナーリンク側を切ってくださいね。一度もリンクピンの通っていないアウターリンクはそのまま残しておいて、つなぐときに初めてリンクピンが通るようにしてください。その方がちょっとは強度が損なわれないと思うからですけど。
メンテナンス上の注意点は、速乾性のパーツクリーナーはNGです。攻撃性が強いため、シルテック加工が落ちてチェーンが傷みやすくなるのでご注意ください。また、クイックリンクは使いまわしできませんので、一度でも外したことのあるものは再利用しないようにしてください。
クイックリンクが付属したセットでも、バイクに取り付ける場合はチェーンを適切な長さに切って調整しないといけませんので、従来からある押し出しタイプのチェーン切り工具は必須です。クイックリンクは手で外すことはできませんので、専用の取り外し工具も必要となります。
コネクトピンでつなぐ場合も、クイックリンクでつなぐ場合も、確実に接続できていて、チェーンの動きが鈍くなっていないかを、よ~くチェックしてください。走行中に突然チェーンが切れることほど危険なものはありませんので。
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