私が20年以上前、22歳で初めて勤めた自転車屋さんは、その後世界初の自転車専門店とした上場を果たした自転車量販店。平日の夕方や土日のお昼頃になると、近所中からママチャリのパンク修理の依頼が一斉に持ち込まれます。パンクとして持ち込まれる自転車の3~4割は、タイヤが完全にすり減っていたり、パンクしたまま走ったことでチューブがずれて削れている為、交換しないといけません。後輪のパンク修理だけなら、車輪はつけたまま作業できますが、タイヤやチューブを交換するとなると、車輪を外すか、バック広げという工具で車軸とフレームに隙間をあけて、古いチューブやタイヤを取り外し、新品に交換します。その際ブレーキのワイヤーや小物、変速ワイヤーや小物を外すのが結構大変。どうやったら効率よく綺麗に作業できるかを研究したおかげで、一生ものの技術として今でも体に染みついています。
軽快車の後輪のタイヤとチューブを交換するには、後輪を外さなければいけない。
全ての自転車屋にとって当たり前だのクラッカー。一般の方でも軽快車のパンク修理くらいすることはあるかと思いますが、後輪を外せる方はかなり少ないと思います。そんな方がパンク修理をしようとタイヤをあけて、パッチで修理できないほどチューブが傷んでいたらどうしますか?
すぐに自転車屋さんに持っていく? 自転車屋さんを呼ぶ?
じゃじゃーん、今はこれがあります。シンコーの棒型チューブ!
タイヤやチューブって、輪っかになっているのが当たり前。しかしこれは棒状で、途中にバルブが接着してあり、両端はなんとすっぱり蓋がされています。
これなら車輪を外さなくても、はめられます! 理屈はわかっても、ホントに大丈夫なの?
実際に軽快車に取り付けてみました。作業工程をご覧ください。
フレームに引っかけるタイプのスタンドに自転車を載せます。無い場合は自転車ごと逆さまにしてもオッケーです。
タイヤの片ビードを外して、中のチューブを引っ張り出します。
古いチューブははさみで切って、外してしまいましょう。
リムテープは大丈夫?
タイヤをあけるとリムテープがちぎれていた。これアルアルです。通常リムテープもタイヤやチューブと同じく輪っかです。となると、車輪を外さないと新品をつけられません。
でも大丈夫。輪っかになっていないリムテープもあるんです。見た目はちょっと分厚いビニールテープ。バルブ穴を起点として、一周貼りつけます。
いよいよシンコーの棒型チューブを入れます。
バルブに対して、進行方向が長い方になるようにします。注意点はチューブがねじらないようにということです。
うわっ、凄い違和感ある写真。まるでグーパンチ? 思った以上につなぎ目はぴったりです。
タイヤをはめて、空気を入れた出来上がり。もう中のチューブが輪っかなのか、棒型なのか全く区別がつきません。パンクしたときも一緒ですね。
この自転車は輪行マイスターの通勤自転車です。ワールドサイクルの最寄り駅まで毎日往復4キロ走っています。
現物を見るまでは、つなぎ目のところでちょっとは違和感があるかも?と想像していましたが、これだけぴっちり合わさっていると、全くそんなことはありません。
普通に走ります。当たり前ですね。
シンコーの棒型チューブ、サイズは24インチ、26インチ、27インチの3種類。家族の自転車のサイズを1本常備しておくと、いざというとき安心ですよ。
メーカーが撮影した動画もご覧ください。
共和のリムテープも一緒にね。
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