レザインからも発売されたGPSサイクルコンピューター。実際に使用してみてわかったこと、感じたことをレポートしたいと思います。
まず価格、安くなりましたよね。
先日レポートしましたブライトンと比較してみましょう。レザインSUPERGPSはサイズ的にはブライトンRider310,機能的にはRider530になります。
レザインSUPERGPS | ブライトンrider310E | ブライトンRider530E |
16,800円 | 11,800円 | 21,300円 |
※いずれもセンサー無し、税別価格です。
固定方法が違います。
ブライトンはガーミンとよく似ていますね。いずれも台座に90度回転させて固定させます。ガーミンのように脱落防止のストラップをつけるようにはなっていません。キャットアイのように爪で押さえるタイプでもありません。
レザインは45度回転させるだけで固定できます。爪が深いので、ぐぃっと押し込みながら回して固定します。付属の台座は輪ゴムで固定するタイプなので、押し込んで回転させると輪ゴムもぐにょっと動いてしまいます。裏側から抑えながら着脱するとやりやすくなります。
一種の脱落防止装置ですので、走行中にボタンを押し損ねたりしたくらいではびくともしません。ブライトンと縦横サイズはほぼ同じですが、厚みが少し分厚くなっています。マウンテンバイクでの使用もかなり意識しているようで、かなり頑丈な見た目です。
※ブライトンは台湾メーカーで中国製、レザインはアメリカメーカーで台湾製。
操作ボタンのクリック感もいいですね。電源を入れるには左上のボタンを長押しです。ブライトンは下のオレンジ色のボタンを軽くクリックするだけで電源が入るので、意図せず電源が入ることがあります。
専用アプリとペアリンク
ブライトンやガーミンは、裏側に個別IDとQRコードが印刷されていますが、レザインは製造番号が超小さい文字でプリントされています。老眼にはきつい。もう一つ登録に必要な8桁の番号は簡素な説明書に記載されているので、なくさないようにしてください。購入後は速やかにウェブでユーザー登録が必要。もしスマホの機種が変わったりしたときに、両方の番号がわからないと使い物になりませんよ。
レザインのスマホアプリは、「Lezyne GPS Ally v2」です。アップルストアで検索すると、「Lezyne GPS Ally」というものも表示できますが、完全に旧型です。だったら出ないで欲しいとは思いますが、そこは落ち着いて新しい方、V2を選んでインストールしてください。
本体のソフトウェアがアップデートされることもあります。この作用にはPCが必要となります。まず本体をUSBでPCにつないで、レザインのダウンロードぺージからPCにダウンロードしたものを、実行してください。ちょうど2017年8月30日にすこし大きめのアップデートが行われました。それまで1画面に表示できる項目は最大4だったのが、8に増えました。その影響で、数字のフォントや、仕切り線のデザインや、項目名など細かく変更されております。現在国内に入荷しているものはすべてアップデート前の状態ですので、購入されたらまずPCにつないでアップデートを行ってくださいね。
マニュアルやアップデートはこちらからダウンロードできます。
※過去の様々なレビュー記事(2017年3月くらい)だと、アップデート前の情報です。最大表示項目は「4」となっているのでご注意ください。現在(2017.9)は「8」です。
タイトルの写真のように、ロードバイクにレザインsuperGPSとブライトンRider310の両方をつけて走ってきました。どちらも普通に使えますよ。これは当然ですね。表示されるスピードや距離も多少の誤差はありますが、ほぼ一緒です。動き出してからスピードが表示されるまで、完全停止してからスピードが0になるまでの時間については、レザインがおよそ3~5秒くらい、ブライトンが1~3秒くらいかかりました。
レザインは1ページに2~8項目表示できます。ブライトンも2~8項目表示できます。どちらもバックライトが明るいので、トンネルや夜でもよく見えます。
ブライトンは高度の修正をすることができますが、レザインにはその機能はありません。
スピードセンサーとケイデンスセンサーは、ブライトンのものをAnt+でペアリンクさせました。レザインのウェブサイトには、他社製でもペアリンクできるモデルの一覧が公表されていますが、直接のライバルだからなのか、時期が間に合わなかったからなのかはわかりませんが、ブライトンの記載はありませんでした。
走行データ
実際の走行データは、スマホのアプリとウェブサイトで見ることができます。スマホで見ることのほうが多いと思いますので、スマホの画面をご紹介します。
距離や平均速度、ケイデンスの差はごくわずかですが、それより気になる獲得高度(標高)は無視できないくらいの違いです。(獲得高度:レザイン/1619m、ブライトン1330m)
ログデータはストラバ(STRAVA)にデータを落とした方が便利だと思います。SNSですのでお友達ともデータを共有できます。そもそも機種に依存したアプリだと、違うブランドのメーターにしたときに引継ぎができません。ストラバなら大丈夫ですね。ガーミンユーザーはガーミンアプリを使っているケースが多いと思いますが。
ストラバのスマホアプリのデータです。レザインからアップロードしたものになります。途中で撮影した写真も入れておくと、その時の様子がより強く残ります。
私が使い慣れているからかもしれませんが、ストラバの画面のほうがレザインやブライトンと比べても、見やすいように思います。
ここからさらに、今人気のRelive(リライブ)につなげるのも楽しいですね。
細かい使い勝手は
バッテリーの持ち具合については、約7時間使用して、バッテリー残量が24%減りました。メーカーでは24時間使用可能とうたっていますが、このケースだと約30時間使えることになりますね。メーカースペックは心拍センサーやパワーセンサーやルート案内などすべて使用した状態ということです。
もちろんバックライトもついています。ONにすると、左下のボタンをクリックすると10秒間点滅します。OFFにすると、左下のボタンを1回クリックするとONとなり、もう一度クリックするとOFFになります。昼間はONとOFFの区別がつかないので、点灯しっぱなしにならないように、ONがおすすめです。
スマホとつなげた状態で走ると、電話やメール、SNSを画面にお知らせすることもできます。静かに山の中を走っているときに、SNSが割り込んできてほしくはないので、OFFにしておきました。
自動ルートナビ機能が一押しです。
レザインのGPSサイクルコンピューターのウリの一つでもある、「自動ルートナビ機能」。これがなかなかすごい。ブライトンにも「ルートナビ機能」はありますが、自分でルートを作らないといけません。車のナビのように自動的に道を選んではくれません。
使い方は、スマホと本体を接続した状態で、アプリから目的地を選択すると、ルートを作ってくれます。もちろんルートラボのようにいきたい道をポチポチつないで、オリジナルコースを登録することもできます。スマホと接続したままにしておけば、ルートを外れるたびにコースを再検索してくれます。車のナビに近い感じです。その時スマホはスリープ状態でオッケーなので、スマホのバッテリーが激しく消耗することもありません。
通常計測中に一部だけナビを使うこともできます。これなかなか良いですよ。普通に100キロとか走りに行くと、ある程度道なりってところが多いと思います。でも目的のお店が近くなってきたときなどに、このナビ機能を挟むと、迷わずたどり着けそうです。初めての街だと、近いのにわからないって事ありますよね。そんなイライラが、この機能で解消されます。
作ったルートは保存しておけます。逆ルートの時は、一発でひっくり返る機能もありますよ。
実際のナビの画面はこんな感じ。ここも車のナビに近い感じです。右上or左上のボタンをクリックすれば、この状態からもスピードや距離の表示画面にすぐに戻れます。
なるほど、これはかなり便利です。
重箱の隅をつつくようなことを言えば、日付が「月/日/年」です。日本語対応なら「年/月/日」にしてほしいですね。
そうそう、日本語表示といえば、レザインのGPSサイクルコンピューターは日本の代理店経由でないと日本語が選択できません。おすすめしませんが、海外通販で購入されると、日本語はインプットされていませんのでご注意ください。パソコンのページだと日本語が選択できるのですが、画面を変わるたびに英語に戻ってしまうのも何とかしてほしいですね。
何故かルートナビゲーションはアップルの地図で、走行ログはグーグル(Zenrin)の地図なので、デザインが若干異なります。ちょっと違和感がありますね。走行ログの地図は初期状態で「地形図」になっていますが、道路地図、衛星写真に変更できます。
走行ログをアップデートするときに、「携帯に保存」と、「クラウドに保存」と2つ表示されて、両方一度にできません。100キロを超えるような走行ログになると、どちらも数分かかります。2回もアップロードするのは面倒なのでメーカーに確認すると、「クラウドに保存」をすれば、自動的に携帯にも保存されるそうです。な~んだ。
もちろんモバイルバッテリーなどから、給電しながら使用可能です。なかなか良い感じで気に入りましたよ。レザインのGPSサイクルコンピューターSuperGPSのご紹介でした。
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ガーミンとどう違うの?
とてもよくあるご質問ですが、あちらはもう機能がダントツです。最新モデルの「エッジ(Edge) 820J 」でいいますと、液晶がカラーで、スマホみたいに画面をタッチして操作します。地図や河川敷のサイクリングコース(昭文社の地図データ)があらかじめインプットされています。一緒に走っている人が同じモデルを使っていたら、お互いの位置がわかります。トレーニングモードが充実しています。その代わり価格が約3倍です。GPSサイクルコンピューターとしてはパイオニアですから、すでに使っている人もたくさんいますし、ステータスとしてはかなり上でしょうね。
ガーミンと比較する方が間違いというのも、納得です。
今回のログのサイクリングでは、こんなところを走りに行っていました。
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