SNSを見ていると、スタンドの付いていないロードバイクが何故か自立している、そんな写真見たことありませんか?
例えば、こういうの。バイクの後は草しかないので、壁などに立てかけているようには見えません。でも自立しています。
これも海沿いの休憩所の石造りのベンチの上に、ロードバイクが自立しています。奥に写っている柵までは距離がありますし、どうやって立っているのでしょう?
答えはこちら。左ペダルの下にこそっと写っているのは、「ヘルメット」。ここに左ペダルを当てて、自立させているのです。
もちろん「コツ」があります。適当にやっても絶対に自立しません。
- まず地面は必ず水平なところで。傾斜があると車輪が転がってしまいます。
- バイクの顔である「右側から撮影」するようにして、バイクの立ち位置を決めましょう。
- ギアの位置は「アウター x トップ」。この位置が最もチェーンとディレイラーの角度が美しい状態です。マウンテンバイクの場合、「インナー x ロー」もアリです。
- カッコイイホイールの場合、バルブやロゴの位置にも気を使いましょう。バルブの位置を「0時 or 6時」にするのが一般的ですが、あえてフォーク・フレームに隠すというのもあります。リムやタイヤのロゴの向きも考慮してください。
後輪の位置を変えるときは、クランクが回らないように進行方向に回すように。 - 車輪がふらふらしないように、ブレーキシューとリムの間に、小さく折りたたんだ紙切れなどを挟んだり、ブレーキのアジャスターを回したりして、強制的にブレーキがかかるようにすることもあります。
※バイクが水平であれば、これは省略可能です。 - バイクはなるべく垂直に近い角度で立たせてください。ハンドルはまっすぐ正面に。いずれも斜めだと写真写りが悪くなります
- 「ここが重要」 ヘルメットを左ペダルのBBよりやや後ろに置きます。左ペダルを逆回転させながら、4時から5時くらいの間にあわせて、ヘルメットとペダルがピッタリ合うようにしてください。摩擦が増えるように、なるべく広い面で接触する位置を探ってください。
必ずペダルを「逆回転させながら止める」というところがポイントです
そして最大の敵は、「風」。これはかなり怖いです。見えませんから。突然吹いてバイクが倒れます。
ごくわずかの風であれば、バイクの角度を風向きに対して斜めにしてやるとマシなときもありますが、ディープリムやエアロロードは大変です。ツレがいる場合は、写らないギリギリバイクのそばに控えておいてもらいましょう。
風が強いとわかっているときは、この方法はとれません。別の方法で撮影しましょう。
棚田の上のガードレールの切れ目から撮影したこの写真。一歩間違えてバイクが奥に倒れると、相当やばいケースです。息を止めての一発勝負。
ヘルメットを使わなくても、こんな10cm~15cmくらいの段差があれば、利用しましょう。丁度良いブロックや石が落ちていたら、それを利用するのもアリです。
ちなみに、雑誌などでプロが撮影するときはどうしているのかと言いますと、これまたいろいろ小道具を使っています。例えば、
- アクリルの透明な棒で支えている(BB付近かリアエンド付近)。
- 感じのいい木の棒で支えている。
アクリルでも木でも、棒の長さは35cm前後がベスト。
- もう一人がイチ・ニノ・サンで支えていた車輪を放した瞬間に撮影する。
「透明な糸でサドルを吊るす?」なんて方法は、手間がかかりますので実際はあまり使われません。室内で白い背景で撮影する時は、撮影後にパソコン上でアクリル棒を消すほうが簡単です。
ヘッドパーツの調整をわざと強めにして、ハンドルが斜めにならないようにするワザもあります。
撮影する時の注意点は、背景にピントが合わないように注意を。ロードバイクは線で構成されているのでピントが合いにくくなります。面積の広いチェーンホイールあたりで「フォーカスロック」をすると、バイクにピントが合いやすくなります。
撮影する構図にもよりますが、なるべくバイクから離れて、サドルよりも低い位置から撮影すると、車輪が綺麗な新円に写ってかっこよくなります。バイクの至近距離&目線の高さから撮影すると、車輪が歪んでかっこ悪くなります。
SNS用に写真を撮影する際は、参考にしてみてください。
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