チェーンオイル、何を基準に選びますか?
よく「用途に合わせてお選びください」って言いますよね。チェーンオイルの場合、ズバリこういうことです。
- 雨の日でも走るなら・・・・・
雨で流れにくい粘度の高いもの(いわゆるウェットタイプ)を選ぶ。水で流れにくいように粘度が高め(ドロドロしている)です。デメリットは、汚れやすいところ。 - 雨の日はほとんど走らないなら・・・・
汚れのつきにくいドライタイプがオススメ。耐久性が低いのがデメリットなので、ウェットタイプよりはコマメに注油する必要があります。
注油するタイミングは、こちらのブログでもご紹介しておりますが、とにかく「早め早め」です。「オイルが切れてきたかな・・・・」とちょっとでも思ったのであれば、既にオイル切れをおこしています。チェーンの抵抗は増えています。パワーロスしています。
目安としては、ドライタイプなら200~300キロ、ウェットタイプなら400~500キロくらいを目安に、注油すると、オイル切れにならずに、常に新鮮なオイルで軽やかに走れるでしょう。
今回ご紹介するチェーンオイル「ライトサイクル VT-09」は、ほとんどの方がご存じないブランドだと思います。ドライタイプで汚れがつきにくく、スプレー式なので、チェーン以外にディレイラーやワイヤーなどあらゆるところに使えるというオイルです。塩素が一切含まれていないので、樹脂を溶かすことが全くありません。
特徴的なのは、「特殊潤滑(極圧)添加剤」を50%と高配合しているところ。
通常はこれが5~20%くらい。噴射直後からの極めて薄い高荷重に対応した潤滑皮膜がチェーン全体を覆います。これが多いとどうなるのかと言いますと、チェーンとスプロケットのあたりがまったりとして、とても柔らかい感じでチェーンが後輪を回してくれます。音も静かで、ほぼ無音。脚に優しいというか、普通の脚力の方が長距離で使ったときに、特に違いが出ます。
極圧添加剤が少ないほうが、チェーンとスプロケットのあたりがダイレクトな感じになりますので、勝利を争う選手向けのチューニングとなります。選手が使用しているものでも、そのままホビーライダーにとっても良いものと、そうでないものがあるということです。
使い方は簡単です。金属製ノズルがキャップに固定されていますので、チェーンを逆回転させながら噴射してください。乾かす時間とかは不要です。浸透性を考慮し、噴射後60秒で80%の希釈溶剤が揮発するよう設定されていますから、すぐに出発できます。ノズルが金属製なので、先端をすこし曲げてやると、本体を傾けなくても注油しやすくなります。これはワコーズの「チェーンルブ」と同じワザですね。
古いオイルが残っていてもかまいませんが、その場合最初の数回はより頻繁に注油し、走行後ははみ出したオイル(鉄粉)をふき取ってください。次第に汚れにくくなってきます。
すでに世の中にあふれるほどの種類のオイルがあるというのに、5年もかけてこのオイルを開発したのは、
5000キロやそこらでチェーンを新品に交換するなんてもったいないじゃない。VT-09を注油すればもっと長持ちするよ
かといってどろどろのウェットタイプで、せっかくのマイバイクが汚れるようでは興ざめですから。
っていうのが、開発者からのメッセージです。
また、「高い!」って言われるかもしれませんが、チェーンの寿命が延びるのであれば、そんなことないでしょ。スプレー式なので中身の半分以上はガスです。これより小さくして無理やり安くしようとすると、すぐになくなっちゃいますので。
「タクリーノ チェーンオイル MAHOU 70ml」も、極圧添加剤を50%配合しています。金属の表面に強力な油膜を作って、金属同士の接触をクッションのように和らげてくれます。
ライトサイクル VT-09 高耐久性チェーンルブ 速乾タイプ(300mlで2900円) は一見高いと思われるかもしれませんが、300mlと大きめサイズですので、タクリーノのmahou(70mlで1600円)や、ワコーズのチェーンルブ(180mlで1441円)と比較しても、それほど差がありませんよ。
脚にもチェーンにも優しいチェーンオイル、試してみませんか?
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