どんなにサドルを試してみても、自分に合うもの見つからないという声、よく聞きます。ほとんどの原因は、サドル(鞍)というのに、シート(椅子)だと思ってどっかり座っているから。荷重は母指球からペダルに伝えてくださいよ。お尻に残すのは少~しです。それともう一つ、ハンドルが近すぎませんか?ハンドルが近いと頭の重みもサドルで支えることになって、更にお尻が痛くなります。ママチャリではなくスポーツバイクなんですから、立った姿勢でどっかり座らず、低い前傾姿勢で荷重を分散(3つのル:ハンドル・サドル・ペダル)させて、かっこよく乗りましょう。
私自身は自分の好みのサドルを知っているので、失敗することはほぼありません。横から見ても前から見ても、アリオネのようにトップがフラットなものがフィットします。中間がくぼんでいたり、大きな穴や溝があるサドルはダメです。ベースが私にとって柔らかすぎる、硬すぎるのもダメです。結局なところ昔からオーソドックスな形状、つまり万能タイプが合うとも言えますね。もちろん人によってはラウンドしたサドルが好みとか、先端が細いほうが良いとか、尿道が圧迫されるので穴あきがいいとか、みぞ付がいいとか、いろいろな好みがあると思います。好みがあるということは、自分に合う形がわかっているということなので、いいことだと思います。好みがない方は、どれでも合うのか、どれでも合わないのかのどちらか。後者の場合は、サドルのセッティングとポジション、フォームを疑ってみてください。
さて、最近話題のブランド「ファブリック」 カラフルなパーツや、ちょっとひとひねりした面白いパーツがラインナップされています。キャノンデールのパーツブランドですが、あまりキャノンデール色を出さないようにして、プロモーションしていますね。
今回その中から、ファブリックブランドとして最も力をいれているように思える「サドル」を試してみたいと思います。
私現在は、ド定番「フィジークのアリオネ」を使用しております。10数年前、ロングでフラットなサドルとして、一世を風靡しましたね。この成功をきっかけに、タイプの異なるサドルやシートポスト、ハンドル、ステム、バーテープなどにジャンルを増やしていきました。
サドルを取り外すので、アーレンキーを使用してシートポストのボルトを緩めます。このフィジークのシートポストは2本のボルトで固定されており、角度の微調整ができます。前側のボルトは角度調整用なので手で回せます。固定するのは後ろ側のボルトのみ。4ミリのアーレンキーを使用します。
櫓にギザギザがついているシートポストは、角度の細かい調整ができませんので、あまりおすすめではありません。2本締めがベストですが、ボルトの締め具合で角度が変わるので、なかなか根気が必要。その点、フィジークのように片方が手で回せるタイプだと、スピーディに調整できます。私のように短足の人は、櫓自体の厚みが薄いものがおすすめです。理由はシートポストが沢山出せるので、バイクの見た目もすこ~しかっこよく見えます。
サドルを外しました。
ファブリックのサドルは断面形状で3種類に区分されます。
あとはベースのカラーの違いです。他のモデルには、スクープにゲルを入れて女性向けにした「スクープゲル」 尿道の圧迫が気になる方向けの溝付サドル「ラインシリーズ」、よりクッション性の高い素材を使用した「セル」、カーボンレールとカーボンベースを採用した、142gの軽量モデル「ALM」が並びます。
私はフィジークのアリオネで全く問題ありませんので、同じようにトップがフラットな形状の「フラット」を選びました。裏側の処理がとてもきれいですね。イタリアメーカーの場合表皮を丁寧にベースに折り込んで接着している部分です。安価なものだと、ホッチキスの芯で表皮をベースにバンバン打ち込んであり、裏側とは見た目と価格とのトレードオフですね。
お洒落な生活雑貨のお店においてあるアクセサリーのようです。
取り付け完了。なかなかスマートでしょ。ベースとレールの隙間がアリオネより広いので、シートポストのヤグラの上側のプレートがよく見えます。綺麗にしておいてよかった。
サドルのサイドのラインというのは、ちょうど太ももが動きに合わせたカーブとなっています。ここが硬いと、太ももの内側、裏側が痛くなってくることがあります。
サドルを交換するときだけではありませんが、先に寸法はきちっと計測しといてくださいね。サドルの表面からレースまでの高さはモデルによって異なります。またベースのしなり具合や、クッションの量・硬さによって、お尻がサドルに沈み込む量も異なりますので、単純に表面までの高さだけでもありません。それらも考慮してサドルを取り付け、あとは実際に乗って微調整を行ってください。
※ファブリックのサドルの取り扱いは終了しました。
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