パニアバッグ、フロントバッグ、サドルバッグ、フレームバッグ、トップチューブバッグ…..バイクに取り付けるために、実に多くの種類のバッグが開発されてきました。特にサドルバッグやトップチューブとステムに取り付けるトップチューブバッグ、フレームの前三角の内側に取り付けるフレームバッグは、バイクの隙間を有効活用しており、おびただしいほどのバッグメーカーがしのぎを削っております。
この2~3年で一気に知名度を押し上げた、「バイクパッキング」で使用する大型サドルバッグをメインとした新興ブランドたちがこぞってアイテムに加えているのが、「ステムバッグ」と呼ばれる種類のバッグです。
「ハンドルとステムの角」というデットスペースを利用したバッグです。ステムを中心に右側と左側がありますので、2個取り付けることもできます。
この場所がいかに優れているかご理解いただくには、トップチューブバッグのデメリットを考えてみるとよくわかります。トップチューブとステム(もしくはシートポスト)に取り付けるトップチューブバッグは、走行中やちょっとした停止時間などに、補給食やカメラ、スマートフォン、GPSの予備バッテリーなどを入れておくのにとても便利ではあるのですが、バッグの底とトップチューブが常に接触していることから、ほこりなどが入り込むと細かいやすりのようにこすれ、フレームの塗装面がたちまち傷んでしまうことにあります。ステムはまっすぐ進んでいても細かく細かく左右に蛇行しているのに、トップチューブも常に左右に振られているのです。
※対策としてあらかじめトップチューブ上面にフレーム保護シールを貼る方法があります。
トップチューブの太さや形状、中に入れるものもバランスによっては、すぐに左右いずれかに傾いてしまい、ちょうど膝頭がこすれることになります。特に立ち漕ぎ。痛いことはありませんが、1分間に60回以上こすれが繰り返すのは、かなりのいらだちを覚えます。
バッグの底の下にはすぐに硬いトップチューブです。柔らかいサプリメントや補給食を入れるときは大丈夫でも、硬いデジカメやスマートフォンを無造作に突っ込むとどうなるでしょう。フレームにぶつかる鈍い音が…..
一方ステムバッグの場合はどうでしょう。ハンドルとステムにぶら下がるように取り付けている為、いわゆるフローティング構造。デジカメやスマーとフォンなど硬いものを入れても、どこにもダメージはありません。ちょっとした段差で中身が飛び出さないように、巾着袋のように口が絞れます。
サイドのポケットには、補給食を食べ終わった後の袋などをちょいと入れておくのに便利。大きめのフレームバッグでダウンチューブのボトルケージ台座が使えない場合は、ステムバッグにボトルを入れてもいいでしょう。ハンドルに取り付けるボトルケージダイヤよりも、ずっと手軽です。
この位置の地味に優れているところは、走行の邪魔にならないところ。立ち漕ぎしても膝頭はここまで届きません。ライトやGPSをハンドル周りにたっぷりつけていても、問題なし。ベルクロなので、取り付け位置には融通が利くんですよね。
2個購入して、ステムの両側に取り付けることもできますよ。ベルクロは簡単に位置を変えることができますから。
巾着のゴム紐の余った部分はサイドのメッシュポケットに突っ込んでおくと、ぶらぶらしません。
ハンドルやステムに取り付けたGPSにモバイルバッテリーから宮殿する場合も、トップチューブバッグよりメーター本体に近づくのと、位置関係が変わらないため、断線のリスクもより少なくなります。
先日しまなみ海道を走りに行ったときには、ステムバッグにデジカメを入れておきました。ジャージのバックポケットよりも、はるかに取り出しやすいですよ。ジャージのバックポケットの場合、デジカメやスマートフォンをそのまま入れておくと、汗でびしょびしょ(特に夏場)になってしまいますが、ステムバッグは問題なし。バッグが縦に長いので、デジカメにストラップをつけておいて、それが外に出るようにしておくとさらに使いやすくなりますよ。
バイクパッキングのバッグの中では大型サドルバッグが断然人気ですが、デメリットは中身を出し入れするのが面倒なところ。ステムバッグなら大丈夫。ついでに、R250のフロントバッグと組み合わせるのも良いですね。
大型サドルバッグだけだと、バイクの重心が後ろに寄りすぎて、走行中のバランスも悪くなります。適度に前と後ろに重さを分散させるのも、快適に走るためにはとても大切ですよ。
R250のステムバッグは価格も抑えられていますので、海外ブランドのものを1個買う金額で、2個買えてしまいます。
大型サドルバッグの次は、ステムバッグの人気が出ますよ。
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