ビンディングシューズを選ぶとき、どんな基準で選びますか?
普通の靴でも同じですが、試し履きをしたときはいいと思っても、実際に長距離歩いてみて失敗したと思うことはありませんか? 特にスポーツ用シューズは、うまく体が使えていなければ、どれだけ沢山試してみたところで使いこなすことはできません。特にフレームとシューズは、いきなりハイエンドな物を選ぶ前に、スクールなどに通ってみて自分で正しい体の使い方、走り方を感じることができるようにしてから使い始めるのが、いいと思います。
高いパーツを使えば、楽に早く走れるというのは正しくありません。パーツ単体で空力が何パーセント改善されたといっても、バイクと体の両方セットで考えると、1%の向上も見られないことも。フレームやパーツの剛性が上がったといっても、そこに力を伝える身体がそれ以上でなければ、逆に身体が悲鳴を上げるだけ。軽量化も同じで、フレームの重量が1.6kgのものから800gに変えたから50%軽くなったと考えるのは間違いで、バイクと体重とウェアー・アクセサリーの合計が例えば75kgから74.2kgになったのであれば、1%の軽量化と考えるのが正しい計算です。
例えばビンディングシューズの場合、どのメーカーも高価なカーボンソールで剛性が高いものがハイエンドモデルで、ナイロンソールは中級以下のグレードに採用されるのが一般的。カーボンソールのビンディングシューズを初めてはいた日のことは、今でも忘れません。ほんの15キロの自転車通勤の帰り道でしたが、まぁ足の裏が痛い。ソールに鉄板でも入っているのではないかと思うくらい、硬くて硬くて大変でした。とある元プロレーサーによると、カーボンソールからナイロンソールに変えたことで、成績が向上するのは珍しくないないそうです。
昨年から国内代理店が変更になり、フルラインナップで販売することができるようになった、イタリアの「ノースウェーブ」なんとロード用シューズのナイロンソールモデルだけで、5種類もラインナップされています。メーカーの剛性ランクとしては、トップグレードのカーボンモデルが「15」ナイロンソールは「8」と「6」といいますから、ハイエンドなカーボンソールがどれほど剛性の高いものかがわかりますね。
ナイロンソールのモデルを、価格の高いものから順に紹介したいと思います。
ノースウェーブ FLASH
縫い目のほとんどないマイクロファイバー製のアッパーに、調整システムはダイヤル式1個のみ。スピーディに着脱できます。
ソールは、「NGRエアーカーボンレインフォースソール」とありますが、要するにナイロンソールです。ソール剛性は「8」
重量270gと軽いですね。別売りのSPDクリート用のプレートを購入すれば、歩きやすいSPDペダルが使えます。かかと部分もすり減ったら別売りで購入できます。
ノースウェーブ SONIC2 PLUS
アッパーは熱圧着を用いたレイヤー構造なので、縫い目が無く軽量(270g)調整システムはダイヤルとつま先部分にベルクロが1本。
ソールは、「NGRエアーカーボンレインフォースソール」とありますが、要するにナイロンソールです。ソール剛性は「8」
別売りのSPDクリート用のプレートを購入すれば、歩きやすいSPDペダルが使えます。かかと部分もすり減ったら別売りで購入できます。
ノースウェーブ PHANTOM SRS
アッパー部分はタンのない包み込むような形状で、走行中にタンが外側にずれてくることがありません。ラチェットによる細かい調整と、ベルクロ2本で足にフィットします。重量は290g。
ソールは、「NGRエアーカーボンソール」とありますが、要するにナイロンソールです。ソール剛性は「8」
別売りのSPDクリート用のプレートを購入すれば、歩きやすいSPDペダルが使えます。かかと部分もすり減ったら別売りで購入できます。
ノースウェーブ SONIC2
アッパーは熱圧着を用いたレイヤー構造で、タンがあって左右から包み込む一般的な構造。ストラップは3本ともベルクロなので、PHANTOM SRSより安価ですが重量は20g軽い270g。
ソールは、「NGRエアーカーボンソール」とありますが、要するにナイロンソールです。ソール剛性は「8」
別売りのSPDクリート用のプレートを購入すれば、歩きやすいSPDペダルが使えます。かかと部分もすり減ったら別売りで購入できます。
ノースウェーブ JET EVO
アッパーはエアメッシュを取り入れたポリウレタン製で、通気性があります。ストラップはマジックテープタイプが2本。重量は273g
ソールは、「NGRエアーソール」とありますが、要するにナイロンソールです。ソール剛性は「6」
別売りのSPDクリート用のプレートを購入すれば、歩きやすいSPDペダルが使えます。かかと部分もすり減ったら別売りで購入できます。
以上、ノースウェーブのナイロンソール5人衆をご紹介しました。アッパー部分のパターンを変えることで、細かく変化をつけています。カーボンソールで走ると足の裏が痛くて痛くてという方は、バイクのポジションや体の使い方を見直すと同時に、ナイロンソールのビンディングシューズを試してみてはいかがでしょうか。
誤解のないように、ナイロンソールとは言っても、ソールは十分硬いですよ。決してふにゅふにゃが良いということではありません。初級者が使ってもよさがわかるハイエンド商品もあれば、ハイエンド商品だから、かっこいいから、憧れの選手が使っているからと安易に取り入れるには注意が必要なものもあるんです。全ては体の使い方、呼吸が楽になるように。苦しいのは嫌ですからね。
ノースウェーブの全ラインナップは、こちら。
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