フロントライトはどこに付けるのが最も効果的でしょうか? 明らかにするため、こんな実験をしてみました。使用したライトはこちらです。
配光的には丸です。光源を中心に上下左右等しく照らします。周囲への眩しさに配慮した上カット配光ではない、一般的な配光です。次の4つのパターンで、明るさを見てみましょう。
- 最もオーソドックスな位置ともいえる、ハンドルの上です。高い位置から照らすので、最も遠くまで光が届きます。フロントライトを購入すれば、他に何も買い足す必要はありません。
- スピードメーターの裏。レックマウントによって大流行している取り付け位置です。ハンドルよりも前から照らします。ライトが上下逆になります。
- フロントブレーキの上。「R250 ロードバイク用ライトブラケット」を使用して取り付けます。ダイレクトマウントタイプのブレーキと、ディスクブレーキのバイクには取り付けできません。
- ハブライトホルダー。クイックレバーのナットの代わりにアダプターを取り付け、その上にライトブラケットを取り付けます。スルーアクスルのバイクには取り付けできません。
その1 住宅街で撮影。街灯や門灯の明かりがありますが、車のライトは無い状態。
写真はすべてマニュアルモード、1/30 F2.2 ISO800 三脚で撮影。
なんというか、まぁ、普通ですね。
そんな変わらないようにもいますが、手前がやや明るいように思います。
これもスピードメーター裏と、ほとんど違いがわかりません。
これは明らかに地面が暗いですね。そして、前輪の影が左斜め前に向かって真っすぐ見えます。これはかなりマイナスかと思います。
その2 もっと暗くて狭いところで比較 住宅と畑に挟まれた、幅1mちょっとの小道です。
普通は自転車で通りませんが、街灯の無い真っ暗な場所ということで、撮影しました。
左側にブレーキレバーの影が見えますね。右側が暗いように思います。ハンドルの前側に突き出すように取り付けたスピードメーターの影です。
まっすぐ手前から奥まで照らしています。ブレーキレバーの影もほとんど見えません。
スピードメーター裏と同じくまっすぐ手前から奥まで照らしています。がしかし、左側にブレーキレバーの影が見えますね。ライトの位置がスピードメーター裏より5cmほど後ろにあるからでしょう。この自転車のステムは120mmと一般的なサイズよりは少し長めなので、フロントブレーキの上に付けたときと比べて前後位置の違いが大きいのも影響しているかと思います。
その1の時と同じく、なんかくらいですね。低けりゃいいってもんじゃないのかもしれません。左前にまっすぐ伸びる前輪の影がすごく気になります。
結果、最も明るいのはハンドルの上とスピードメーターの裏でした。ただし、ハンドルの上はスピードメーターの影ができたり、上ハンドルポジションが持ちづらくなったりと、そのバイク固有の条件によってはデメリットが発生します。
スピードメーターの裏もバイクの中心で、かつ最も前から照らすので、影が出ず理想的です。ただし、ガシロンのように正立で眩しさに配慮した上カット配光だと、全くその意味がなくなります。そうでなくても多くのライトは正立での取り付けを想定しているため、スイッチが裏側で操作しずらいとか、バッテリー残量表示がスイッチが同一だと見えないとか、充電口が上を向くことで防水性が犠牲になるなどのデメリットがあります。
ハブライトホルダーの暗さと影はどうしようもないので、消去法でフロントブレーキ上が最も良いように思えてきます。ただし、ブレーキの取り付けボルトに共締めしているため、あまりライトが重たいとボルトが緩んでしまったり、ステーが振動で破損するのではないかという心配もあります。まぁそれっていわゆる「メンテナンスをちゃんとしようね」って一言で片づけらてしまうことで、このライトアダプター固有の問題でもありません。メンテナンスをきちんとして、走行前にも点検するのは自転車乗りにとっては当たり前のことですから。
参考にしてみてください。
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