♪ペンパイナッポーアッポーペン! ようやく夏の暑さも少し和らいできたと思ったら、9月に入って雨ばかり。天気予報で雨だから走りに行くのは中止にしたら、予想外に雨が降らず、こんなんだったら走りに行っておけばよかったと後悔する週末もたびたび。ようやく見つけた1日フリーのこの週末(9/25)は、えいやっと早起きして、小型のバックパックに輪行袋と着替え、カメラを突っ込んで、まずは最寄駅まで出発!
早朝5時半、近所のJRの駅まで自走してMy輪行スポットに行くと、輪行中の先客発見。目的地までは1時間半ほどでしたが、輪行されている方を6名も見かけました。
京都で乗り換え、琵琶湖の西側を走る「湖西線」に。琵琶湖一周(通称ビワイチ)のいいところは、北側のごく一部を除いてどこからでも駅が近いところ。琵琶湖の西側に湖西線、東側に東海道線が走っているので、輪行すればスタート地点もゴール地点も自由自在に設定することができて、そこが同じく完成の定番「アワイチ」との大きな違いです。
一般的に「島は時計回り」「湖は反時計回り」にコース取りすると、どちらも走るのが左車線となるのでより水面に近く、景色が良いといわれています。しかしながら、同じ島や湖を何度も同じ向きで走っていると、たまには逆向きにも走ってみたくなります。寄り道するにも、左折は簡単ですが、それだといつも大体同じようなところばかり寄ってしまい、新鮮味がなくなってきます。ということで今回は「初の時計回りビワイチ」と参りましょう。
7時過ぎにJR湖西線「堅田駅」に到着。輪行時のエチケットとしてレーパンの上にはいていたショートパンツを脱ぎ、自転車を組み立てて準備完了。普通なら駅前のコンビニによるところですが、スルー。ちょこっと走って朝食は牛丼チェーン店に。
マイポリシーとして、中~長距離のツーリングの場合、大手コンビニチェーン店にはできるだけ寄らないようにしています。コンビニってつい沢山買いすぎてしまいませんか? 結局最後に余ってしまったり。そして結構高くつきます。イートインスペースがあればよいですが、無いと最悪。コンビニの前でいい歳した大人がしゃがんで食べるのって、あんまりみっともいいものではありません。
その点、牛丼チェーン店はおすすめです。なんといっても必ず座れる。夏は涼しく冬は暖かい。早い、安い。水(お茶)が飲み放題。スタッフさんに一言いってボトルに給水も大丈夫。それで300円ちょっとだったら、コンビニでおにぎり2個とペットボトルの水を買うよりはるかに安くて快適。ビワイチやアワイチなんて、休憩スポットだらけですから、補給食なんてまず不要です。
高島市のだだっ広い直線を頭を空っぽにして走っていると、近江今津のフェリー乗り場に到着。ここから琵琶湖の北部に浮かぶ竹生島(ちくぶしま)にわたることができます。そしてここには、この有名な句碑が
「♪われは湖の子・・・♪」で知られる琵琶湖周航の歌。
この歌は大正6年の初夏の夕べ、旧制第三高等学校(現在の京都大学)ボート部に所属していた小口太郎が琵琶湖周航2日目の今津の宿でクルーにこの詞を披露し、仲間が当時学生の間で歌われていた「ひつじぐさ」の曲にのせて歌ったのが始まりです。 琵琶湖周航の歌記念館より
高島町のマキノサニービーチの手前で左折して、最初の目的地「メタセコイヤ並木」へ
マキノピックランドを縦貫する県道小荒路牧野沢線には、延長2.4kmにわたってメタセコイアが約500本植えられ、マキノ高原へのアプローチ道として、高原らしい景観を形成しています。
この並木は、昭和56年に学童農園「マキノ土に学ぶ里」整備事業の一環としてマキノ町果樹生産組合が植えたのが始まりですが、組合関係者をはじめとする地域の人々の手により慈しまれ、育まれて、その後さらに県道も協調して植栽され、延長が伸ばされたことから、現在のこの雄大な姿となったものです。メタセコイアは、中国原産、スギ科メタセコイア属の落葉高木で、和名はアケボノスギ。最大樹高が115mにも及ぶといわれるセコイアにその姿が似ていることから、メタ(変形した)セコイアと名づけられています。春の芽吹き・新緑、夏の深緑、秋の紅葉、冬の裸樹・雪花と四季折々に美しい円錐形のメタセコイアの並木とまっすぐに伸びる道路が造り出す対称形の整った景観は、遠景となる野坂山地の山々とも調和し、訪れる人々を魅了します。 高島市観光情報サイトより
子供が小さいときはスキーだったり、関西シクロクロスでも何度か来たことがありますが、自転車で走るのは初めて。イメージよりもかなり枝ぶりが立派で、ちょっとは“はがり”した方がよいようにも思いますが、これだけのメタセコイヤをはがりするとなると、植木屋さん何人分の仕事量になるのでしょうね。
途中お土産屋さんがあり、観光バスが何台も止まっていました。そういうところは興味なし。スルーします。
約2.8kmのメタセコイヤ並木のゴールはマキノ高原スキー場、関西シクロクロスの会場としても有名です。そのまますぐに湖畔の道路には戻らず、マキノ町の静かな山間を抜けて、追坂峠にある「道の駅マキノ追坂峠」で2回目の食事。焼き鯖寿司をいただきました。
桜の名所海津大崎を抜けて、いよいよ奥琵琶湖パークウェイへ。この道路、途中の展望台までは往復できるのですが、そこからは北側(ビワイチ的には時計回り)への一方通行。つまり時計回りでビワイチしないと絶対に通ることができない道です。しかもここ、道が狭くて台風などで頻繁に崖が崩れるため、工事中で通行止めになることも数知れず。途中10%前後のなかなか手ごたえのある坂道のため、チャレンジするにはある程度の脚力が必要なんです。
奥琵琶湖パークウェイに入ると、ぐっと交通量が減り、見かけるのは釣り人ばかり。民家もほとんどありません。湖面と変わらないくらいの高さの道路をすいすい走ると、想像していたより立派なドライブイン「レストラン岬」で小休止。すぐ横には、重要文化的景観「菅浦の湖岸集落景観」があり、釣り人たちが静かに釣り糸を垂らしていました。作家の遠藤周作氏がここを訪れた際「まるで北欧のフィヨルドに居るようだ」と言われたそうです。山の斜面に電線など人工物がほとんどなく、時が止まったかのようです。
峠の上がどうなっているかわからないので、スポーツドリンクを1本購入。いざ出発とペダルをキャッチしたら、小さなお餅屋さんを発見。地元のヨモギを摘んで、毎日杵でついたお餅だそうです。その場で1個いただいてパクリ。ここの景色のようにやさしい味でした。
ここから一気に3キロ登ります。眼下に先ほど休憩したレストラン岬が何度も見えます。この日は6名くらいのサイクリストと、30~40人のモーターバイクが登ってきていました。登り切った先の道の駅「塩津海道あぢかまの里」と、「つづら尾崎展望台」で小休止。食事もできて下でスポーツドリンクを買っておく必要はありませんでした。
なぜだかここは、桂由美プロデュースによる「恋人の聖地プロジェクト」に認定されております。是非アツアツのカップルサイクリスト達に上ってきてほしいものです。ほかにも恐竜や動物の像が沢山あって、なかなかにB級スポットの匂いがします。
ここでUターンしてもとに戻ることもできますが、この先から月出岬展望台までは一方通行。対向車を気にせず走れます。途中見晴らしの良いところが何度も現れるので、そのたびに立ち止まって絶景を眺めます。静かです。月出岬展望台からも登ってくる車はごくわずかですが、気を抜かないように。
この時点で12時を過ぎたところ。予報では昼から雨がやばかったのですが、そんな気配もなく蒸し暑さで汗がべとつきます。休憩しようと湖北の定番スポット、道の駅「湖北水鳥ステーション」で塩分補給に天ぷらうどんをいただきました。誰もいないテーブルにポラーの保冷ボトルがぽつん。この先の情景が目に浮かぶようですが、どうすることもできません。財布やカメラではなく、まだボトルでよかったね。
大方目的は済んだので、あとはまっすぐ帰るだけ。残りの距離と速度から、到着予定は4時ごろと想定。
長浜城が見えました。反時計回りでは左側に見えるのですが、今回は時計回りなので右手に見えます。たったそれだけのことですが、妙に新鮮でした。1時間半ほど走ってコンビニで小休止。最後の補給に炭酸ドリンクとアメリカンドッグを流し込みます。あとはひたすら平坦道を、時速30キロちょっとのペースでひた走ります。雲が多くなってきました。
左手にナイスバディなお姉さまが旗を振っているのが見えました。近づいてみるとロボット姉さんでした。
ゴール直前、琵琶湖大橋を渡り始めるころからぽつりぽつりと雨が。幸いそれほど強い降りではなかったので、残り逃げ切り、想定通り4時過ぎに小野駅に到着。
輪行作業に取り掛かる前に、時刻表チェック。今から25分後です。輪行作業に6~7分なので、ジュース飲んでTシャツに着替えて、ちょっと休憩するには絶妙なタイミング!
小野駅といえば、日本史で習ったあの「小野妹子」のお墓があるということでその地名がつけられました。聖徳太子の命令で遣隋使に乗って中国に行き、「日処るところの天子・・・・」という手紙を渡して、中国を大層怒らせたというあの話に出てくる小野さんです。
駅のホームからは、琵琶湖がよく見えます。
湖西線は東に琵琶湖、西に比叡山を眺めることができて、なかなか良い景色です。縦型輪行袋は、社内の通路に一切はみ出しませんので、輪行マイスター一番のおすすめ。ジッパータイプより、巾着タイプのほうが、巾着紐を利用して車内の手すりに括りつけることができます。これで振動でも倒れることはありません。あとはのんびり揺られて夢の中・・・・
少し暗くなり始めた、7時前には自宅に到着。今回も安全にサイクリングを楽しめたことに感謝。ちょこ~っと脚がだるいのが、今日のお土産です。
本日のおさらい
- スタート 7時過ぎ ゴール 4時過ぎ (トータル9時間)
- 走行時間 7時間弱 (3時間くらいは休憩)
- 走行距離 180キロくらい
- 獲得標高 1600メートルくらい
- 平均速度 27キロ弱
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